ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.3 (抜粋3箇所)『リピート』乾くるみ

 

 

『リピート』

  乾くるみ

  文春文庫

 

 

・懸賞に当たったと言って電話の相手をどこかへ呼び出し、英会話の教材を買わせる悪徳商法があるこうだが、そういうのに引っかかる被害者の気持ちも僕にはよくわかる。退屈な日常から自分を連れ出してくれる誰かからの電話を、彼らは常に待ち望んでいるのだ。

 

 

・翻って考えるに、僕の場合はどうなんだろう? 過去に戻れるーー今年の一月に、もし本当に戻れたとして、僕はそのメリットを、どんなふうに活かすべきなんだろう……?

 

 

・「お前が実体だと思っているのは、すべて情報じゃないのか? 目で見ているモノーーそれは単に、目がこういうモノを見てますよって伝わってくる情報でしかない。手で掴んで、ここにモノがちゃんとありますよと言っても、それも手の神経が伝えてくる情報でしかない」