ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.10 (抜粋38箇所)『幸福論』アラン

 『幸福論』

   アラン

 

 

 

・水瓶に

 取っ手が

 二つあるように、

 どんな物事にも

 二つの面があります。

 同じ出来事が

 起きても、

 駄目だとか

 嫌だとか

 思えば

 そうなりますし、

 良かった、

 嬉しい

 と思えば

 そうなるのです。

 物事は

 すべて

 考え方次第です。

 だから、

 幸せになろう

 という努力は

 決して

 無駄にはなりません。

 

 

・君だけじゃないさ、

 そんなの

 みんな

 同じだよ。

 ただ

 君は

 不幸にして

 頭がいい。

 自分のことを

 考えすぎなんだ。

 そして

 何故嬉しいのか、

 何故悲しいのか、

 いつも

 理由を

 知りたがる。

 でも、

 どうしても

 自分の感情を

 上手く

 説明できない。

 だから

 そうやって

 イライラしてしまうんだね。

 

 

・情念が

 生まれる

 原因は、

 私たちの

 内面ではなく、

 外側にあるのです。

 自分自身を

 責めたり、

 呪ったりしても

 何の役にも立ちません。

 

 

・死に見舞われるのは

 生きている人だけです。

 不幸せの重さを

 感じられるのは

 幸せな人だけです。

 だから

 私たちは、

 決して

 偽善ではなく、

 自分の不幸せ以上に、

 他人の不幸せに、

 より敏感になってしまうのです。

 

 

・人間とは、

 悪いことを

 現実通りに

 想像するのではない。

 現実より

 ずっと悪く

 考えてしまう。

 

 

・「いつか死ぬということを考えても仕方ない」

 一国の元首が亡くなると、国民はみんな死について考えるようになります。あちこちににわか神学者が現れ、誰もが自分自身の死について思いを巡らせます。

 でもよく考えてみましょう。そんなことを考えて、いったい何になるのでしょうか。私たちは死者にはなれません。生きている人間としてしか自分の死について考えることができないなら、いくら考えても無意味です。

 そう気づいたとき、私たちは苛立ちます。死という抽象的で形がない恐ろしい存在を前に、人間はどうすることもできないからです。

 デカルトは、「優柔不断は最大の悪だ」と言いました。私たち人間はまさにその状態にいます。しかもそこから抜け出す方法はありません。

 そういう意味では、これから首をくくろうとしている人はまだましです。釘とロープを選ぶところから始まって、最後に自分が乗っている椅子をどのタイミングで蹴とばすかまで、全部自分で決められるのですから。

 体調が悪い人は、良くないところがさらに悪化しないよう、いろいろ気を付けたり工夫したりします。たとえば痛風の人は、自分の脚をどこかにぶつけないよう、いつも気を使っています。

 ところが、どこも悪くない健康な人が病気や死について考え始めると、何だかおかしなことになってしまいます。どこも悪くないだけに、いつどこが悪くなるか分かりません。いろいろな可能性がありすぎて、気を付けようがありません。それなのに、ふと死について考え始めると止まらなくなってしまうのです。これこそまさに、情念そのものです。

 そんなことをしているくらいなら、トランプ遊びでもするほうがましです。トランプでは、はっきりとした問題が目の前にあり、素早い決断をせまられ、結果もすぐに出ます。いつも何かしら考えずにいられない人にはうってつけです。

 

 

・どんなに

 平凡な人でも、

 自分の不幸せを

 演じれば

 名優になれます。

 

 

・礼儀正しい

 振る舞いは

 私たちの

 思考に

 とてもいい

 効果を

 もたらします。

 優しく、

 思いやりを持って

 快活に振る舞えば、

 それだけで

 機嫌が良くなり、

 胃痛さえも

 どこかへ

 飛んでいってしまいます。

 

 

・私たちを

 情念から

 解放してくれるのは、

 思考ではなく

 動作です。

 

 

・私たちは、

 自分の望むように

 考えることは

 できません。

 でも、

 体を動かすことは

 自分の思い通りに

 できます。

 

 

・あくびは

 疲れた証し

 ではありません。

 それは

 お腹に

 深々と

 新しい空気を

 送り込むことで、

 そろそろ

 神経を使ったり

 言い争ったりするのは

 やめて

 休みましょう、

 と自分自身に

 呼びかける

 手段なのです。

 こうして、

 人間の体は

 あくび

 という手段を

 使って、

 生きていれば

 それでいいじゃないか、

 あれこれ考えるのは

 もうやめよう、

 と知らせているのです。

 

 

・あくびは

 伝染病ではなく、

 生命力の証しです。

 元気を取り戻そう

 という

 体からの

 メッセージです。

 あくびをする人は、

 思い煩うのはやめて

 気楽にいこうよ、

 と自分自身に

 訴えているのです。

 

 

・私は

「なんて寒いんだろう

 でも

 健康には

 この寒さが

 一番だ」

 と言える人が好きです。

 ええ、

 それ以上に

 素晴らしいことは

 ないでしょう。

 

 

・嬉しいのは

 温まったからではない。

 嬉しいからこそ

 温まるのだ。

 

 

・楽しいことを望むなら、

 まずは

 自分が

 楽しい気分で

 いなくてはなりません。

 

 

古代ギリシャの哲学者

 エピクテトスは、

「カラスのお告げも

 気分次第で

 幸せの前兆になる」

 と言いました。

 エピクテトス

 言いたかったのは、

 すべてのことに

 喜びを感じなさい、

 ということだけでは

 ありません。

「希望には

 物事を

 変える

 力がある、

 希望は

 本物の喜びを

 もたらしてくれる」

 と言いたかったのです。

 

 

・結局、

 私たちにとって、

 この世で

 もっとも

 恐れるべき敵は、

 自分自身なのです。

 

 

・私たちが

 幸せに

生きるには、

何よりもまず、

自分が決めたことや

今している仕事について

不平を言わないことです。

 

 

・「もっと勉強しておけばよかった」

 というのは、

 怠け者の

 言い訳です。

 それなら

 今からでも

 勉強すれば

 いいのです。

 大切なのは

「今、

 何をしているか」

 です。

 たとえ

 昔

 どんなに

 勉強していても、

 今

 していないのなら

 たいしたことは

 ありません。

 

 

・思考は

 週刊に

 とらわれたまま

 私たちを

 操ります。

 思考は

 そこにないものを

 生み出すことは

 できません。

 新しいものを

 生み出すのは

 いつも

 行動です。

 だから、

 習慣から

 抜け出すには、

 頭で

 考えるだけではなく、

 行動しなくては

 ならないのです。

 

 

・人間は

 快楽を求めて

 苦しみを避ける、

 とよく言われますが、

 これは

 正しい表現では

 ありません。

 私たち人間は、

 自力で勝ち取る

 快楽なら好きですが、

 外から与えられる

 快楽には

 退屈してしまいます。

 

 

・私たちは、

 行動すること、

 そして

 何かを勝ち取ること

 自体が

 好きなのです。

 

 

・楽しむことが

 できるのは、

 強さの証しである。

 

 

・私たちが

 耐え忍ばなくて

 ならないのは

 現在の苦しみだけだ。

 過去も

 未来も

 私たちを

 苦しめることはない。

 過去は

 もう

 存在しておらず、

 未来は

 まだ

 存在していないからだ。

 

 

・過去と未来が

 存在するのは、

 私たちの思考の中だけです。

 それは

 あくまで

 思考であって、

 事実では

 ありません。

 それなのに

 私たちは、

 過去を後悔したり、

 未来を恐れたりして、

 自分で

 自分を苦しめています。

 

 

・あなたの人生は

 一瞬一瞬の

 連続で

 できています。

 今

 この瞬間の

 すぐ後に、

 また

 次の瞬間が

 やってきます。

 もし

 あなたが

 今

 この瞬間に

 生きているなら、

 同じように

 次の瞬間も

 生きられるはずです。

 

 

・すべては変化し、

 過ぎ去っていく。

 

 

・強い人間とは、

 自分が

 今

 どこにいるかを

 きちんと

 分かっている人です。

 何が現実なのか、

 どうすることも

 できないことは

 どれなのかを

 理解し、

 今いる

 この場所から

 未来が

 スタートすることを

 知っています。

 

 

・私たちが

 他人に

 与えられるのは、

 自分が持っている

 希望しか

 ありません。

 

 

・私たちは、

 生きているのが

 大変な状況であるほど、

 大きな苦しみを

 より耐えられるようになり、

 小さな楽しみを

 より味わえるようになるのです。

 

 

・どんなことを

 考えれば

 人は

 幸せや

 不幸せになるのか、

 ということになると、

 予測することも

 想像することも

 できません。

 他人についてだけではなく、

 自分自身についても

 そうです。

 

 

・すべては、

 その人が

 どう思考するかに

 よります。

 そして、

 誰でも

 自分が

 望むように

 思考することは

 できません。

 

 

・本当に

 自分の考えを

 表現したいなら、

 まずは

 感情を抑える

 必要があります。

 

 

・赤ちゃんが

 初めて

 笑うとき、

 何かを

 表現したくて

 笑うのでは

 ありません。

 幸せだから

 笑うのでは

 ありません。

 むしろ、

 笑うから

 幸せになるのです。

 

 

・人間にとって

 最大の害悪は

 優柔不断である。

 

 

・よく考えたうえで、

 自分の意志で

 あえて

 そうしよう

 と決めたのでない限り、

 他人に

 不愉快な

 態度を

 とってはいけない。

 自分の意志で

 不愉快な

 態度を

 とることが

 許されるのは、

 相手が

 自分より

 力を

 持っているとき

 だけである。

 

 

・どんな行為にも

 ほめるべきところは

 あります。

 相手が

 どういう理由で

 そうしたのか、

 本当のところは

 分からないのですから、

 相手にとって

 いいように

 解釈してあげましょう。

「無気力」

 と言わず

「穏やか」

 と言い、

「抜け目がない」

 と言わず

「友情にあつい」

 と言ってあげれば

 いいのです。

 

 

・幸せに

 なれそうな

 気がする、

 とあなたが

 思ったとします。

 よく

 考えて

 みてください。

 あなたは

 すでに、

 幸せなのです。