ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.34 (抜粋21箇所)『こううんりゅうすい 行雲流水』本宮ひろ志著

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   『こううんりゅうすい 行雲流水』

      本宮ひろ志 著

 

 

 

「目で

 人を

 射殺すような

 力を持つ

 相手にはな、

 金玉の

 縮みあがった

 小声で

 話しては

 いかんのだ」

 

 

「大声は

 こっちの

 自信が

 相手に

 伝わる。

 その上で、

 願う事は

 大げさに

 堂々と

 要求するのじゃ。

 控えめに

 言っては

 ならん」

 

 

「どうせな、

 殺される時は

 虫けらのように

 殺されるんだ」

 

 

「腹が

 減るから

 メシが

 食いたくなる。

 男の体は

 女を

 抱きたくなる。

 その先に

 子供が

 生まれる。

 そして

 命を

 つなげて

 生きる。

 穏やかに

 いつまでもな。

 生き続ける

 という事以外、

 政治も

 哲学も

 ない」

 

 

「人間が

 生きる

 という事は、

 知りたい事の欲や

 便利に

 生活する為に

 前へ進むのが

 正しいのか

 何も

 変える事なく

 ただ

 平安に

 生き続ける事なのか

 わしには

 わからん」

 

 

「昔

 私の師匠に

 言われた。

 長生きしたければ、

 流れに

 身をまかせて

 弱く生きる、

 流れに

 立ち向かうなら

 すべて

 取れ。

 女達は

 子供を

 産んでは

 畑に出て

 また子供を

 産んでは

 稲田に出る。

 それが

 弱いのか。

 いや、

 それこそ

 本当の強さ

 かもしれぬ。

 熊にも

 鹿にも

 男・女があるが

 人間も

 同じだ。

 弱く

 生きているように

 見えるが

 命を握る

 強さは

 女だろう」

 

 

「生きている

 という事は

 辛い事の方が

 多い。

 ならば

 どんな事でもいい。

 その中に

 楽しみを

 見出す事だ。

 人間は

 笑う力を

 持っている。

 ならば、

 笑うのが

 一番だ」

 

 

「しかし

 今は

 人々も

 増え、

 多くの

 人間が

 集まって

 暮らす

 新しい世です。

 その為には、

 自由気ままな

 生き方は

 必ず

 新しい争いを

 起こす事に

 なるでしょう。

 多くの人達が

 集まり、

 国として

 出発するならば

 やってはならぬ事、

 やらねばならぬ事、

 新しい決まりを

 作り、

 皆で

 それを

 守る事です」

 

 

「何年経っても

 人間どもの

 やる事は

 変わり映えせんわ、

 フン」

「それも

 水が

 流れるように

 自然の

 成り行きかも

 しれません」

「……」

「多くの人間が

 集まって

 暮らす時……

 言葉も

 食べ物も

 文化も

 同じほうが

 便利です。

 それが……

 広くなれば

 広くなるほど

 便利さは

 増す。

 帝国

 というヤツですよ」

「フン、

 そんな

 高尚な考えがあって

 やっとらんな。

 ただの欲じゃ、

 欲」

 

 

「人間たちは

 様々な

 神の教えを

 信じる

 という事で……

 心の

 拠り所を

 得ようと

 しておるのじゃ。

 犬や猫、鹿……

 花や木、

 人間は

 それらとは

 違う道を

 歩いている。

 思考という

 他の生き物たちと違う

 途轍もない力を

 持っているせいじゃ」

 

 

「わしに言わせれば

 宗教など

 民を操る

 道具の

 一つよ。

 だから、

 わしは

 それを

 認めず

 法で

 かためたんじゃ」

 

 

「確かに

 お前の言った通り、

 人間は

 共通なもので

 まとまる事が

 生きるのに便利

 という

 理屈を

 つけられる」

 

 

「思考を

 有する故に、

 人間とは

 愚かな

 生き物だ。

 だから

 檻を創り

 その中から

 出ずに

 生活せよ。

 神とは

 その檻だ。

 だがな、

 その檻を

 創ったのは

 本当に

 神か、

 都合に合わせた

 人間か?

 わしにとっては

 どっちでも

 良い。

 わしは

 神を

 見た事がない。

 それゆえ、

 国を

 治めるため

 法を

 檻として

 使った。

 しかしな、

 そのわしが

 死ねば

 その檻は

 叩き壊され

 また

 争いだ」

 

 

「権力を得た者

 その思考の

 最も

 大きなものは

 欲じゃ。

 それに支配される

 民の

 最も

 大きい

 感情は

 耐える事だ。

 それでも

 人間は

 集まって

 生きて行く」

 

 

「正見……

 正しく見る

 正思……

 正しく考え

 正語……

 正しく話し

 正業……

 正しく行動する

 正命……

 正しく生活し

 正精神……

 正しく努力

 正念……

 正しく思いめぐらす

 正定……

 心を正しく置く

 この八正道にある」

 

 

「人間の

 原点の

 暮らしだな。

 人間が

 生きる

 という事は……

 その日を

 食って寝る……

 それのほうが

 幸せ

 なのかもしれん」

 

 

「人は人

 俺は俺だ」

 

 

「人を

 枠の中へ

 入れる

 罰を

 作る前に

 考えるべきでしたね……

 民の心を

 安んじ

 共に

 同じ価値を

 皆が

 一緒に

 持つ事は

 法より

 大きいんです。

 それは……

 信じるにたる

 不動のもの。

 この国では

 仏法だと

 思っています。

 あなたは

 罰で

 人を

 縛った。

 それが

 失敗の原因です」

 

 

「人間が

 生きて来た

 道は

 人間が

 人間を

 殺す、

 そればかりが

 残っておるわい、

 まったく……

 何年経てば

 それに

 気付くのかのぉ」

 

 

「人間は

 愚か

 かもしれないが……

 強いっ……」

 

 

「人間を

 動かすのは

 欲だ。

 自分が

 欲に

 引っ張られて

 動いているのだ

 と気づかないのが

 ほとんどだがな」

 

 

 

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