ひょっぽこ読書記録No.87 『イヌが教えるお金持ちになるための知恵』ボード・シェーファー 瀬野文教訳 草思社 ー抜粋26箇所
『イヌが教える
お金持ちになるための知恵』
ボード・シェーファー
瀬野文教訳
・リッチになるのは
あなたの権利です。
・お金があったら
やりたいこと、
買いたいものを
箇条書きに
してみる。
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「実行するときに、
それが
なぜ、
どのようになんて、
詳しく
わかる必要は
ないんだ。
上手くいくってことが
大切なんだよ。
君は
電気が
どうして
流れるか、
僕に
説明できるかい?
スイッチを押せば
明かりがつくよね。
そのとき
電気が
どうして
流れるかなんて、
よくは
わからないだろう。
上手くいくってことが
わかれば、
それで
十分なんだ。
だからさ、
アルバムを用意して、
そこに
写真を貼ることから
始めてごらんよ」
「ただ
聞いてみたかっただけなのに」
私は
口を
尖らせました。
すぐに
マネーの答えが
返ってきました。
「それは
それで
いいんだ。
ただね、
やると
決めたことは
迷わず
実行に
移さなければ
駄目だ
ということなんだ。
ただ
よくわからない
という理由だけで
躊躇ってしまって、
結局
何も
実行できない人が
あまりにも
多すぎるんだ。
躊躇わずに
やってみるほうが
ずっと
賢いんだよ」
「わかったわ、
やってみるわ」
私は
約束しました。
けれども
マネーの声が
私を
遮りました。
「やってみるんじゃなくて、
やるんだよ。
何かを
『やってみよう』
なんていう人は、
その時点で
すでに
それが
上手くいかないことを
心のどこかで
予感しているんだよ。
だから
結局
上手くいかないんだ。
『やってみる』
なんていうのは
ただ
前もって
自分に
言い訳しているだけなんだ。
あらかじめ
弁解しているに
すぎないんだよ。
『やってみる』
なんてないんだよ。
やるか
やらないかの
どっちかだけさ」
私は
考え込みました。
そういえば
私の周りに
何かあると
すぐ
「○○をやってみよう」と
言う人がいました。
父が
しょっちゅう
この言い回しを
使っています。
父は
いつも
「今日こそは
新しい
お客を
獲得してみよう」などと
言っています。
それで
たいていは、
上手くいきません。
マネーの
言うことが
正しいようです。
すでに
この
「やってみる」
という
言葉の中に
挫折の原因が
潜んでいるようです。
よし、
それじゃあ
これから
「やってみる」
という
言葉は
使わないように
してみよう、
と私は決心しました。
すると
マネーが
小さな声で
うねりました。
ああ
いけない、
また
言ってしまった。
これからは
「使わないように
してみよう」
じゃなく、
「決して
使わない」
ことにします。
その間じゅう
マネーは
ずっと
私を
見つめていました。
「どうだい、
そう
簡単には
いかないだろう」
とでも
言いたげに。
・お金儲けのルール
①願い事を
できるだけ
具体的に
イメージするために、
写真や絵を
集める。
②目的別に
貯金する。
③「~してみる」ではなく
「~する」。
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・君に
自信が
あるかないかで
すべてが
決まるんだよ。
自分を
信じることが
大切なんだ。
自分を
信じなければ
何も
始められないだろう。
何も
始めなければ、
何も
起こらないんだよ。
・デリルは
この実業家に
自分の仕事が
『倒産』
してしまったことを
話して
聞かせた。
そのとき
実業家は
少年に
二つの
重要な
アドバイスをしたんだ。
つまり
第一に、
他人が
抱えている
問題を
解決することを
心掛けよ、
そうすれば
お金は
必ず
入ってくるだろうと。
そして
第二に、
いつも
自分が
知っていること、
自分が
できること、
自分に
備わっていることだけを
考えろと。
これは
とても
重要な
アドバイスだった。
なぜなら
八歳の坊やに
できることは
そう
多くは
なかったからね。
そこで
デリルは
街中を
歩き回って
考えた。
人びとは
いったい
どんな
問題を
抱えているんだろう。
その問題を
解決するのに
自分に
何が
できるだろうって。
・お金儲けのルール
①上手くいったことだけを
日記に書く。
②自分にできること、
自分が知っていること、
自分に備わっていることだけを
考えて
行動する。
③世の中の人が
今
何を
困っているか
考えることが、
うまみのある
ビジネスに
つながる。
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「ねえ
マルセル、
私の
周りにも
お金を
稼ぎたくて
しょうがない子が
たくさんいるの。
でも
みんな
いい方法が
見つからないのよ。
どうしてなの?」
「そいつらは
ちゃんと
目を開いて
ものを
見ていないんだよ。
たぶん
みんな
『まぬけ人形』なのさ」
マルセルが
答えました。
私は
心の底から
ムカついてきました。
彼は
それから
ずけずけと
こう言いました。
「キーラ、
お前
これまで
一度でも、
本気で
仕事を
探したことが
あるのか?
おれが
言いたいのは、
どうしたら
お金が
稼げるか、
少なくとも
午後いっぱい
暗くなるまで、
そのことだけで
頭が
いっぱいになるぐらい
考えたことが
あるかってことだよ」
そう言われて
私は、
これまで
たったの
一時間さえも
そのことに
費やしていなかったのを
認めないわけには
いきませんでした。
大概
いつも、
ろくに
考えもしないで
駄目だと
簡単に
決めつけてしまうのが
私の流儀なのでした。
だから
いとこの
厳しい質問にも
あっさり
ノーと
答えるしか
ありませんでした。
「ほら
みろ」
マルセルは
たたみかけて
きました。
「だから
何も
見つけられないんじゃないか。
自分で
探さなきゃ、
よほど
運が良くない限り
何も
見つからないぜ」
「おまえは
マルセル君じゃないんだ、
ただの小娘なんだよ」
いとこは
私を
からかいました。
「できないことを
考えたって
しょうがない
じゃないか。
できることを
探すんだよ。
一番
いいのは、
まず
何が
好きかってことを
はっきりさせることだよ。
それから
どうやったら
それで
お金が
稼げるか、
よく
考えることだ。
おれだって
初めは
そうやって
配達サービスを
考えついたんだ。
まあ、
おれは
どっちみち
自転車に乗るのが
好きだからさ。
自転車に乗りながら
お金が稼げて
最高の気分だよ。
やった、
って感じだな。
もちろん
それだけで
満足しちゃ
いないぜ。
毎日
何軒も
ベルを鳴らして、
パンの配達は
いりませんか
って聞いて
回っているんだ。
お客さんを
五十人獲得するのが
目標なんだ。
そうすれば
一カ月に
五万円は
かたいからなあ」
「だけどな、
大事なことを
二つだけ
教えてやるよ」
電話の向こうで
再び
マルセルの声が
しました。
「まず
第一に、
その仕事
ひとつだけで
安心しちゃ
駄目だ。
あっという間に
おしまいに
なってしまうかも
しれないからな。
だから、
すぐに
かわりになるような
仕事を
探すんだ」
少し
オーバーな
助言にも
思われましたが、
彼の
言うことに
従うことにしました。
「それから
次に、
必ず
トラブルが
起こるってことを
忘れるな」
いとこは
話を続けました。
「今は
まだ
とても
考えられない
だろうけどな、
トラブルっていうのは
必ず
起こるものなんだ。
そのとき
どう対処するかで、
やっぱり
『まぬけ人形のやわ頭』か、
それとも
おれみたいに
お金をもらう
値打ちがあるかが
わかるんだよ。
つまり、
うまくいっているときは
誰だって
お金を
儲けることができる。
だけど、
うまくいかなくなると
ボロが出るってわけだ」
・お金儲けのルール
①自分の
好きなことの
周りに
チャンスは
転がっている。
②うまくいっているときに、
いざというときの
準備をしておく。
・マネーは
真剣な眼差しで
私を
見つめました。
「それじゃ
三つ
大事なことを
教えてあげよう。
まず
第一に、
たとえ
いろんな
問題が
起こっていても、
とにかく
自分の
初めの目標を
実行に移すことだ。
すべてが
上手くいっているときは
誰だって
自分の目標に
向かうことが
できる。
けれど
実際に
問題が
起こってみて
初めて、
それが
本物かどうかが
わかるんだ。
そんなときでも
初めの意志を
貫いて
自分の目標を
やり抜くことの
できる人は
少ないんだよ。
でも
たくさん
お金を
儲けた人というのは、
かえって
たくさん
問題を
抱えているときにこそ
最高の仕事を
やり遂げているんだ」
私は
考え込みました。
どこかで
聞いたことのある
言葉です。
誰が
言ったのかしら?
そうだ、
マルセルだ。
あの
ちょっと
謎めいた
二つ目の
助言です。
「上手くいっているときは
誰だって
お金を
稼ぐことが
できる。
だけど、
上手くいかなくなると
ボロが出る」
ああ、
そうだった。
マネーは
頷きました。
「いつだって
あれこれ
問題は
起こってくるだろう。
けれども
君の将来にとって
大切なことは
毎日
やらなくては
いけないよ。
時間にすれば
十分と
かからないことだ。
だけど、
この十分間が
決定的な
違いを
生み出すんだ。
たいていの
人たちは、
この
十分が
とれないために
ただの人で
終わってしまうんだよ。
彼らは
いつも、
まわりの
状況が
自分たちのために
変わってくれることを
願っているんだ。
けれども
変わらなければ
ならないのは
自分たちのほうだ
ということに、
彼らは
気づかずにいるんだ」
マネーは
しばらく
間を置いてから
続けました。
「この
十分間こそが
君を
変えるための
時間なんだ。
だから
これからは
サクセスダイアリーを
必ず
つけることと、
イメージを
描いて
視覚化することを
自分に
約束するんだ。
たとえ
どんなことが
あっても、
毎日
やるんだよ」
これからは、
毎日
日記をつけて
イメージを
描くことを
自分の
義務にしようと
思いました。
「第二に」
マネーは
厳しい調子で
続けました。
「こういう
大事なことは、
たとえ
すべてが
上手くいっているときでも
怠っては
ならないんだ。
ナポレオンを
散歩に
連れていく
仕事を
手に入れたとき、
君は
すっかり
浮かれてしまった。
そのため
大事な日課を
忘れてしまったよね。
いいかい、
障害は
山ほど
あるんだよ。
だから
コンスタントに
日課を
果たそうと
思ったら、
一日の中の
決まった時間を
定めることが
大切なんだ」
マネーは
アドバイスを
くれました。
私は
考えました。
たやすいことでは
ありませんでした。
夜は
くたびれて
とても
できないでしょう。
昼間は
他に
やることが
たくさん
あります。
すると
朝しか
ありません。
そのためには
これまでより
早起きしなければ。
「言っておくけど、
たったの
十分で
いいんだよ」
マネーは
またしても
私の心を
読んでいます。
容易なことでは
ないでしょう。
でも
わかりました。
これからは
十分
早く
起きて、
早く
顔を洗い、
日記をつけることに
します。
「それに
もう一つ。
なぜ
すぐ
写真を
用意しないんだ?」
マネーは
自分から
答えを
言いました。
「それは
君が
72時間のルールを
心得ていないからなんだ!」
「72時間のルールですって?」
私は
オウム返しに
尋ねました。
「簡単なことさ。
何かやると
決めたら、
72時間以内に
実行に移す
ということなんだ。
そうでないと、
おそらく
永遠に
できないだろう」
思い当たることが
ないかどうか、
私は
しばらく
考えました。
言われてみれば
そうかもしれません。
これまで
ずいぶん、
計画を立てて
できないことが
ありました。
だから
彼の助言に
従うことにします。
やると
決めたら
72時間以内に
実行することに
します。
・お金儲けのルール
①三日以内に
できないことは
永久に
できない。
②十分の
日課で
未来は
変わる。
・マネーは
私が
書き終わるまで
待っていました。
それから
彼は
第三点に
移りました。
「第三の
アドバイスは
借金をして
物を
買うことについてだ。
借金といっても
家を買うときの
借金のことじゃない。
そうでなくて、
クレジットで
新しい車や、
家具やテレビなどの
生活に
必要なものを
買うときのことさ。
そんなときには
『フィフティフィフティの原則』
を守ることが
大切なんだ。
つまり
生活に
必要でない
お金の
半分は
貯金すること。
そして
残りの
半分を
借金返済に
当てる
ということだ」
「でも
私の
おばあちゃんは、
いつも
借金は
できるだけ
早く
返してしまいなさいって
言ってるわ。
生活に
必要でない
お金は
全部
それに
当てなさいって」
「それで
借金を
全部
払い終わって、
何が
得られるんだい?」
「私の
両親が
いつも
言ってるわ。
それで
やっと
借金の
重荷が
おりるだろうって」
「それは
そう
思うだろうね。
でも
実際に
借金を
返した後には、
何も
残らないんだよ。
つまり
無一文ってわけさ。
でも
無一文じゃ
目的は
果たせないだろう?」
・お金儲けのルール
①借金は
少しずつ
返していくのが
コツ。
返せる
お金でも
半分は
貯金する。
②借金で
物を
買わない。
③財布に
「本当に必要なの?」
と書いた
紙を貼る。
「これからも
君を
馬鹿にして
笑う人は
いるだろう。
でも
君を
尊敬する
人たちのほうが
もっと
多いだろう。
それに、
お母さんだって
悪く
言うつもりは
なかったと
思うよ。
きっと
あまりに
突飛で
信じられなかったんだよ。
でも
突飛で
信じられない
目標のほうが、
小さくて
まともな
目標より
ずっと
簡単に
実現してしまう
ものなんだ。
だって
大きな
目標を
掲げれば
それだけ
頑張らなければ
ならないだろう」
・昔
あるところに、
若い農夫がいた。
彼は
毎朝、
朝食のたびに
ガチョウ小屋から
卵を一つ
とってきた。
ところが
今朝は
いつもと
違って
巣の中に
金の卵があった。
初めは
もちろん、
本物だとは
思わなかった。
誰かの
いたずらじゃないかと
思った。
でも
念のため
金細工師のところへ
卵を持っていって
見てもらったら、
紛れもない
本物の
金であることが
わかった。
若い農夫は
卵を売って
飲めや歌えの
どんちゃん騒ぎをした。
翌朝、
農夫は
いつもより
早く
起きて
小屋に
行ってみた。
すると
また
巣の中に
金の卵があった。
そんなことが
何日か
続いた。
しかし
農夫は
欲張りな男だった。
彼は
ガチョウに
不満だった。
というのも、
どうしたら
金の卵ができるのか
ガチョウは
彼に
説明してくれなかったからだ。
これは
ガチョウが
馬鹿だからで、
それさえ
わかれば
自分で
もっと
たくさんの
卵がつくれるのにと
この男は
思った。
彼は
こうも
考えた。
こいつが
いくら
怠け者でも、
一日に
せめて
二つくらいは
産んでも
良さそうなものなのにと。
彼にとっては
すべてが
あまりに
のろかった。
とうとう
堪忍袋の緒が切れて、
農夫は
小屋の中に
飛び込んで
ガチョウを
真っ二つに
割いてしまった。
それからというもの、
彼には
一つの卵も
手に入らなくなった。
このお話の教訓は、
『汝のガチョウを殺すなかれ』
ということだ。
・お金儲けのルール
①入ってくるお金は
目標に応じて
バランスよく
貯金する。
②金融機関に
気の合う
知り合いをつくる。
③お金を
汚いものだと
思っている人は
お金持ちには
なれない。
・サクセスダイアリーを
つけることで、
自分に
何が
できるか
わかってきました。
そのうちに
私は
成功したことだけを
書くのではなく、
何が
成功を
もたらしたのかも
ときどき
書き添えるように
なりました。
こうすることで
私は
自分に
勇気があることを
確かめることが
できたのです。
不安も
妨げには
なりませんでした。
だって
カンプさんが
あるとき
こう言って
私に
説明してくれたのです。
「どんな
勇気のある人でも
必ず
不安を
抱えているんだ。
だけど
不安を
抱えながら
それでも
前に進んでいくことで、
人は
勇気を持つことが
できるんだよ」
「歴史の先生が
いつも
言っているわ。
幸運というのは
よく
観察してみると、
準備と努力の
結果にすぎないんだって」
父は
私を
にらみました。
私の
言ったことが
彼の心の
どこかを
揺さぶったようでした。
「そういえば
取引先の
社長も
おれに
一度
似たようなことを
言ったなあ。
ええと、
何だっけな。
ああ
そうだ。
こう言ったんだ。
馬鹿には
一度しか
幸運がない。
だが、
賢いやつには
何度でも
幸運があるって。
今
わかった。
つまり
幸運が
準備と努力の
結果だとすれば、
準備と努力を
すればするほど
幸運を
授かるってことだ」
・お金儲けのルール
①お金の
半分は
実際の仕事に、
残りは
そのアイデアに
支払われる。
②準備と努力を
怠っていると
幸運は
逃げていく。
・お金というのは、
それを
得るために
準備して
努力した
人のところにだけ
長く
とどまる。
悪いことをして
お金を
手にした人は、
お金のなかったときより
もっと
苦しい思いをする。
「それじゃ、
何故
泥棒たちは
あんなに
苦労してまで
忍び込んだんですか?」
ジャーカーさんは
ちょっと
間を置いてから
こう答えました。
「たくさんの
お金が
手に入れば
自分たちの状況が
変わるだろうと
思ったのよ。
お金があれば
幸せになれる
と思ってるのよ」
「うちの親だって
そう思ってます。
お金の心配さえ
なくなれば、
素晴らしい
生活ができるって」
「だとしたら、
あなたの
ご両親も
多くの人たちと
同じような
考え違いを
していることに
なるわね。
今より
幸福で
満たされた
生活を
望むんだったら、
自分のほうを
変えなければ
駄目よ。
お金が
変えてくれるんじゃないのよ。
お金
そのものは
人を
幸福にもしなければ
不幸にもしないのよ。
お金は
公平なの。
良くもなければ
悪くもないの。
お金というのは
誰かの
手に入った
その瞬間から、
その人にとって
良いものになったり
悪いものになったりするのよ。
そして、
それが
良い目的に
使われたり、
あまり
良くないことに
使われたりするの。
幸せな
人間は
お金を持てば
もっと
幸せになるでしょう。
でも
心配を抱えて
マイナスの人生を
送っている人は、
お金を持てば
ますます
心配が
増えることに
なるでしょうね」
・私は
良い目的のために
お金を使おうと
決めました。
そして
やっと、
なぜ
マネーが
私に
まず
初めに
目標を定めろと
強く
言い張ったのか
わかりました。
目標が
はっきりしていれば、
お金のせいで
私の性格が
駄目になってしまうことも
ないでしょう。
「今日は
口数が少ないね」
おじいさんは
私が
いつもと
違うことに
気づいたようでした。
「何か
心配なことでも
あるのかい?」
私は
ハイネンさんが
演説をすすめたことと
私が不安なことを
打ち明けました。
「私だったら
やるね」
ご主人は
きっぱりと
言いました。
「でも、
この間
言ってたじゃ
ありませんか。
これまで
いつも
楽しいことだけを
やってきたって」
「ああ、
その通りだよ。
私は
写真を撮るのが
好きだったんだ。
だから
職人修行を
途中で
やめて、
十三年間、
世界中を
歩き回ったんだ。
素晴らしい
青春時代だったよ。
だけど、
あまり
お金に
ならなかった。
そこで
商売人に
向いてないか
と思い
写真屋を
始めたんだ。
それが
上手くいってね、
数年で
店を売って
カリブに
小さなホテルを
買ったんだ。
ヨーロッパに
戻ってから
今度は
不動産屋を
始めて、
これも
上手くいった。
ただ
投資だけは
どうも
苦手でね、
だが
妻のほうに
その才能が
あったらしくて
助かったよ」
なんて
いろんなことを
体験してきたんだと
驚きました。
わくわくする
人生だったに
違いありません。
「でも
それだったら、
やっぱり
楽しいことだけ
やってきたんじゃ
ありませんか」
「楽しいこと。
そうさ!
でも
そのたびに、
いつも
それに
見合うだけの
不安も
抱えていたんだ。
だって
考えても
みてごらんよ。
職人修行を
途中でやめて
ぱっと
世界に
飛び出すなんて、
簡単に
できると
思うかい?
不安で
胃が痛くて
しょうがなかったよ。
商売の世界に
入るときだって
とても
不安だった。
あんな
気難しいやつらと
やっていけるかって」
彼は
私を
食い入るように
見つめました。
「私の人生で
もっとも
素晴らしいことは、
いつも
不安を
乗り越えたときに
やってきたもんだ」
とても
信じられない
気持ちで
私は
彼を
見つめました。
楽しいことだけする
というのは
もっと
素敵で
簡単なことだと
想像していたからです。
・お金儲けのルール
①お金自体は
人を
幸福にも
不幸にも
しない。
②不安で
胸が
いっぱいになるような
仕事は
成果も
大きい。
③過去の
上手くいった
体験を
思い出せば
不安は
消える。