ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.162 『ソロモン王のウィズダム』タルムード

 

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《ソロモン王のウィズダム

 

 

 

 ソロモン王が

 世紀の賢人であると

 聞きつけて、

 田舎から

 三人兄弟が

 ソロモン王に

 弟子入りしたいと

 申し込みに来た。

 三人兄弟は言った。

「私たちに

 ぜひ

 ウィズダム

 授けてください」

 それに対して

 ソロモン王は

 こう聞いた。

「お前たちに

 いつ

 ウィズダム

 与えられるか

 わからない。

 私に仕えてみる

 覚悟はあるのか」

 三人兄弟は答えた。

「はい、

 ウィズダム

 授けていただけるまで

 何年でも

 そばにいる覚悟です」

 

 こうして

 弟子として

 仕えることに

 なったのだが、

 一年経っても

 二年経っても、

 ソロモン王は

 三人兄弟に

 ウィズダム

 授ける気配すら

 見せなかった。

 三年が経過した頃、

 三人は

 忍耐の限度にきた。

 そこで、

 三人兄弟は

 ソロモン王に伝えた。

「三年

 お待ちしましたが、

 ウィズダム

 授けていただけませんでしたので、

 お暇を頂戴し、

 国に帰りたいと

 思います」

 それを聞いて、

 ソロモン王は言った。

「それは

 長い間

 ご苦労であった。

 三年

 仕えてもらった

 お礼に、

 金貨を百枚、

 一人ずつに

 渡そう。

 それを

 ウィズダムの代わりだと

 思ってほしい。

 もっとも、

 どうしても

 ウィズダム

 欲しいというのであれば、

 金貨百枚は

 渡せないが」

 これを聞いた

 三人は、

 金貨百枚の値打ちに

 目がくらみ、

「いえいえ、

 もうウィズダム

 結構です。

 金貨をいただいて

 国に帰ります」

 と言って、

 金貨をもらって

 帰国の途に着いた。

 

 しかし、

 途中で

 一番下の弟だけが

 考え直した。

「私は

 三年も

 待ったので、

 やはり

 金貨百枚を返して

 ウィズダム

 聞いてきます」

 引き返してきた

 弟が

 金貨百枚を返すと、

 ソロモン王は

 頷いて

 話し始めた。

「わかった。

 それでは

 お前に

 次の三つの

 ウィズダム

 授けよう。

 一つ、

 旅は

 陽が昇ってから

 宿を発ち、

 陽が落ちるまでに

 次の宿に入ること。

 二つ、

 川の水が

 増水している時は、

 水が引くのを

 待ってから

 渡ること。

 三つ、

 家に戻ったら

 妻には

 起こったことを

 正直に話すこと。

 この三つだ」

 

 兄二人は、

 金貨百枚を

 早く持って帰ろうと

 帰国を急いだ。

 陽が沈んでも

 山道を急ぎ

 登り続けたが、

 頂上に差し掛かる頃、

 天候が急変し、

 冷たい雨が

 降り出してきた。

 風も強く、

 濡れネズミになった

 二人は、

 暗闇で道に迷ったために

 凍死してしまった。

 一方、

 早めに

 宿に入っていた弟は

 無事であった。

 陽が昇って

 兄たちと同じ道を

 歩き出した弟は

 二人の死体を

 発見した。

 弟は悲しみ、

 兄たちを

 手厚く葬った。

 そして、

 合計二百枚の金貨を

 持って帰ることにした。

 途中で

 川に差し掛かったが、

 前日の雨で

 増水していたので、

 ソロモン王の

 ウィズダムに従い、

 水が引くまで

 渡らないことにした。

 ロバに荷物を積んだ

 何人もの商人が、

 無理やり

 川を渡ろうとして

 水に流された。

 三日間

 水が引くのを待って

 川を渡った弟は、

 向こうの川岸に

 ロバの死体が

 流れ着いていて、

 その背に

 大量の金貨が

 入った袋が

 くくりつけられているのを

 発見し、

 それを

 持って帰ることにした。

 大量の金貨を持って

 家にたどり着いた弟は、

 妻に

 ありのままの出来事を

 話した。

 妻は

 すべてを

 信用した。

 しかし、

 兄嫁たちは

 弟の話を

 全く信用せず、

 弟が

 二人の兄を殺して

 金貨を

 自分のものにしたと

 疑った。

 兄嫁二人は、

 弟を罪人として

 ソロモン王に

 告発したが、

 ソロモン王は

 兄嫁たちに、

「私が授けた

 ウィズダムに従った

 弟の話に

 嘘はない」

 と言い放って、

 無実を言い渡した。

 

 

・「懸命で賢明な生き方」

 (ウィズダム)こそ

 お金を引き寄せる。

 

 

 ウィズダムとは

 自分、

 あるいは

 自分の家族のための

「賢明な生き方のガイドライン

 である。

 具体的に言い換えれば、

「自分の

 判断、

 選択、

 行動、

 決心、

 言葉によって、

 自分自身や家族が、

 不幸になったり

 不愉快な思いを

 しないようにする

 賢明な生き方」

 である。

 

「ノーペイン・ノーゲイン」

 何かを失わなければ

 得られるものはない。

「賢明な生き方は

 金貨に優る」

 のである。

 

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