ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.150 『追い詰められたユダヤ人の奇策』タルムードより

 

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《追い詰められたユダヤ人の奇策》

 

 

 

 中世のヨーロッパでは、

 差別されたユダヤ人が

 領主から

 何かにつけて

 難癖をつけられたり、

 無実の罪を着せられ、

 処刑されることが

 多くあった。

 あるユダヤ人が

 無実の罪で捕まり、

 裁判官でもある領主から

 こう言われた。

「お前のユダヤの神は、

 よほど偉い神だ

 というではないか。

 ここに

 封筒が二つある。

 中には

 紙が入っており、

 一つには

『無罪放免』、

 もう一つには

『死刑』

 と書いてある。

 さあ、

 お前の神が

 奇跡を起こしてくれるのを

 見たいものだ。

 どちらかを選んで

 取れ。

 その封筒に書かれている

 言葉に

 私は

 従うことにしよう」

 追い詰められたユダヤ人は

 必死で考えた。

「何としてでも

 生き抜くぞ。

 この領主は

 私を死刑にするために、

 両方の封筒に

『死刑』

 と書いているに

 違いない。

 ならば……」

 ユダヤ人は、

 そう判断して、

 いきなり

 奇策に打って出た。

 一つの封筒を取るや、

 ぐしゃぐしゃに

 その封筒を丸めると、

 なんと

 口の中に

 放り込んで、

 飲み込んでしまった。

 そして、

 領主に向かって

 こう言い放った。

「領主様、

 私が選んだ

 封筒の中に

 書いてあることは、

 ここに残っている

 封筒の中身と

 反対のことのはずです。

 残っている封筒に

 書かれている言葉が

『死刑』

 ならば、

 私は無実です。

 ですので

 領主様、

 残っている封筒に

 書いてある言葉を

 声に出して

 お読みください」

 ユダヤ人の読み通り、

 封筒には

 両方とも

『死刑』

 と書かれていた。

 こうして

 ユダヤ人は

 生き残ることが

 できた。

 

 

・命を奪えるのは

 神のみ。

 命を諦めない。

 ユダヤ人に

 滅びの美学はない。

 

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