ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書独学ノートNo.54 『テロール教授の怪しい授業』原作カルロ・ゼン 漫画石田点 ー抜粋24箇所

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   『テロール教授の怪しい授業』

      原作 カルロ・ゼン

      漫画 石田点

 

 

 

「カルトや

 危ない連中は

 茶番を

 よくやります」

 

 

「昨今では

 社会的排除

 人種差別等……

 負の部分が

 社会を

 悩ませています。

 こんな時代だからこそ

 私たちは

 人と人とが

 共に

 歩んでいくための

 方法を

 研究していかなくては

 なりません」

 

 

「貧困の問題も

 深刻です。

 実際

 皆さんも

 学費や

 将来の収入について

 不安が

 ありませんか?

 入学したばかりの

 皆さんに

 お金の話を

 するのは

 夢のない男だと

 思われるかも

 しれません。

 でも

 このドーナッツ

 一つだって

 お金がなければ

 買えないのです。

 本当に

 本当に

 お金のことは

 ちゃんと

 考えなければ

 いけません」

 

 

「お腹の空いた

 子どもに

『盗むな』

 と言うのは

 残酷な話です。

 喉が

 渇いた

 人の前で

 これ見よがしに

 水を

 見せびらかし

『盗むな』

 と言うのも

 間違いです。

 もちろん

 貧困だけが

 暴力の

 原因では

 ありません。

 裕福でも

 人を

 殴る人は

 います。

 悲しいことですが

 人は

 パンのみにて

 生くるにあらず

 ですね……

 心も

 また

 大切なのです。

 だからこそ

 この暴力的な

 時代にあって

 根本に

 何があるかを

 皆さんと

 勉強し

 人と人との

 心を

 繋ぐ

 お手伝いをしたいと

 思っています」

 

 

「言葉巧みに

 勧誘する団体が

 多いので

 言葉の裏には

 注意しましょう」

 

 

「賢者は

 歴史から

 学びますが

 愚者は

 経験からし

 学べません」

 

 

「自分が

 引っ掛かるはずが

 ない?

 名門大学に

 ご入学できる

 “頭の良い学生”の

 つもりでした?

 はははは

 それが

 一番

 危ういし

 厄介。

 考えたつもり

 だからこそ

 騙されますからね。

 たとえ

 そこに

 確固たる

 意志があっても。

 周りに

 巧みに

 誘導されて

 信念を

 曲げてしまうことも

 しばしば

 見受けられます」

 

 

「使ったようで

 使えていない頭。

 足元注意です」

 

 

「テロリストには

 “良い教育を

 受けた人間”が

 いっぱいです。

 歴史を見れば

 高学歴の

 テロリストだらけ。

 そして

 諸君は

 カルト誘導的な

 手法に

 引っ掛かりました。

 言うなれば

 頭が

 お茶目さん」

 

 

「たとえば

 皆さんに

 世界平和を

 目指してもらう

 としましょう。

『お隣さんを

 片っ端から

 爆弾で

 吹っ飛ばす』

 ええ、

 お隣さんの

 事情なんか

 知ったこっちゃ

 ありません。

 だって

 それが

 世界を救う

 唯一の

 手段。

 気付いたら

 そんなこと

 信じ込んでいる

 かもしれませんよ……」

 

 

・大学での

 サークル勧誘に

 限らず、

「ネットで

 募集していた

 交流会に

 参加したら

 右翼や左翼の

 過激派組織だった」

 というような

 話は

 珍しくない。

「怪しい勧誘に

 引っ掛からない」

 そして

「怪しいと思ったら

 逃げられる」ようになる

 方法とは?

 

 

「正しいことを

 言っているから

 大丈夫」ではない。

→例えば、

 左翼の

 過激派組織は

「世界に平等を」

 と唱えているし、

 イスラム過激派組織も

 イスラム教の聖典

 コーラン

 則している

(ように少なくとも見える)

 ので、

 言っていることが

 間違っているわけではない。

 交通事故が多い

 発展途上国

「信号機を導入しよう」と

 立ち上がった団体が、

 実は

 過激派組織だった

 という

 例もある。

 実際の

 活動内容が

 正しいかどうかを、

 立ち止まって

 考えることが

 重要である。

 

 

「逃げるは

 恥だが

 役に立つ」

 

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「カルト

 テロ

 その他

 危ない団体からは

 逃げるのが

 一番。

 逃げる

 才覚のない

 子豚ちゃんは

 美味しく

 ロースト

 されちゃうわけです」

 

 

「私は

『テロリスト』を

 選ぶように

 求めましたが

 じゃあ

 そもそも

『テロリスト』とは

 何でしょうか?」

「皆さんに

 捕捉しますね。

 1枚目

 この白人男性は

 IRAの爆弾を

 製造しました。

 2枚目

 この白人女性は

 ドイツの赤軍

 シンパです。

 実際に使用された

 銃器の調達役ですね。

 3枚目

 この日本人女性は

 日本赤軍のシンパで

 リンチ事件に関わった

 疑惑があります。

 そして

 4枚目

 武装した人は

 アルジェリア解放の

 ために戦った

 ゲリラ戦士です。

 5枚目は

 ナチ相手に戦った

 ユーゴバルチザン。

 6枚目の兵士は

 シーア派に応援されて

 ISISと戦う

 イラン系民兵ですね。

 7枚目の人は

 クルド人PKKの

 前線兵士と

 目されています」

「さてさて

 ここからが

 問題です。

 彼ら

 全員が

『敵対者』からは

『テロリスト』と

 呼ばれていますが、

 別の人からは

『正義の戦士』と

 語られています。

 ナチから

『テロリスト』と

 呼ばれていた

 この

 ユーゴバルチザンは

 テロリストですか?

 秋川君」

「いや

 違うに

 決まってますよ……」

「じゃあ

 トルコから

 名指しで

『テロ組織』

 呼ばわりされている

 PKK系列の

 この兵士は?

 村上君」

「それは

 トルコとイラク

 問題ですから……

 そもそも

 テロ組織と

 言えるんでしょうか?」

トルコ人

 聞けば

 一発だと

 思いますよ。

 でも

 アメリカ政府に

 聞けば

 また

 違う意見でしょう」

「でも

 植民地解放のために

 戦ったゲリラは

『正義』だと……

 皆さん

 一致すると

 思いませんか?」

「……」

「まあ……

 そうですね……」

「では

 アルジェリア

 フランス人

 入植者が集う

 カフェを

 爆破しても

 一点の曇りもない

『正義』と

 あなたたちは

 信じるんですね?」

「何を

 善とするかは

 立場で

 違うという

 先生の

 ご指摘ですよ」

「テロリストって

 どういう

 条件で

 呼んでいるか……

 はっきりしない

 ということですね」

 

 

「テロリストは

 どうも

 インテリ揃いのようだ。

 それを

 知るためには

 歴史を知る

 必要があります。

『テロール』と

 初めに

 言い出した

 人間は

 国家の人間でした。

 フランス革命

 ロベスピエールですね。

 曰く

『革命の時期にあっては

 民主主義実現のため

 “Terreur(テルール”

 つまり

 “恐怖”を

 用いなくては

 ならない……』

 この時代の

 テロールは

 察するに

『革命の主導権を

 握るための手段』

 でした。

 さて

 時代が

 下ってくると……」

 ナショナリズムの時代

 テロールの拡大、

 植民地闘争、

 民族自決

 抑圧してくる民族に

 対抗するためのテロ。

「つまり

 自分たちの

 民族のことは

 自分たちで

 決める。

 そのために

 戦った。

民族自決の敵』への

 たいこうですね」

 冷戦構造下

 抑圧してくる

 支配国から

 独立するためのテロ

(特に西側)。

「続いて

 第二次世界大戦を経て

 植民地独立の

 時代へ……

 1960~1980年において

 テロリズム

『抑圧者に対抗する手段』として

 まだ

 残っていました。

 しかし

 90年以降

 テロの概念が

 変わっていきます」

 テロールと宗教

 自爆攻撃の時代。

『神の復讐』と言われる

 宗教の復権

 アイデンティティについて

「95年

オウム真理教

 地下鉄サリン事件……

 98年

 アルカイダ

 タンザニア

 米国大使館

 爆破事件……

 そして

 この流れを

 決定づけたのが

 2001年9・11

 アメリ同時多発テロ

 宗教戦争論を

 持ち出した点で

 9・11

 巨大な

 転換点

 と言えます。

 このように

 テロリズム

 概念は

 時代と共に

 常に

 可変的……」

 

 

①仏革命

 革命の主導権を

 得るためのテロ

ナショナリズムの時代

 抑圧してくる

 他民族に

 対抗するためのプロ

③冷戦構造下

 抑圧してくる

 支配国から

 植民地が

 独立するためのテロ

(特に西側)

④1990年以降

 宗教を

 軸としたテロ

 世界の目を

 引いたのが

 9・11

 

 

・過激派組織に

 属している

 人たちは、

 最初から

 危ない人だった

 わけではない。

 たとえば、

 アフガニスタン

 活動する

 過激派組織

タリバン」は、

 アラビア語

「二人の学生」を

 意味するように、

 最初は

 神学校の

 学生の集まりだった。

(「伝説」として

 語られる部分も

 含むので

 諸説あるが)。

 彼らは

 ある日、

 拉致された

 少女を

 学生集団が

 救い出し、

 英雄的扱いを

 受けるようになった。

 祭り上げられた

 彼らは、

 次第に

 過激化し、

 組織を

 拡大させていった

 とされる。

「自分は

 絶対に

 テロリストなんかに

 ならない」

 と思っているだけだと、

 こうした

 集団に

 知らぬ間に

 誘いこまれて

 しまうかもしれない。

 

 

「皆さん

『自分とは

 何なのか』

 日頃から

 意識してくださいね。

 これは

『洗脳』に対する

 予防接種です。

 テロリズムスターディーズを

 始める前には

 絶対

 やっておかねば

 なりません。

 自分とは何か!?」

 

 

「ちなみに

 洗脳の

 第一歩は

 おびき寄せ

 から始まります。

 たとえば

『大人

 もしくは

 権威は

 嘘をついている』など……

 複雑な

 テーマを

 単純化して

 垂れ流したりとか……

 すると

 単純な

 若者は

『真実を

 見つけたり!』と

 飛び上がって

 喜ぶんです。

『世の中には

 陰謀がある』ことを

 自分は

 見抜いた

 とね。

 そして

 間抜けな若者は

『自分は

 世界を

 良くできるのでは

 ないか』

 という

 気持ちから

『不正義と

 戦うための

 手段は

 自分たちが

 持っている』

 という

 怪しいグループに

 引き込まれていきます」

 

 

・怪しい集団は、

 メンバーに

 なりそうな人に

 最初から

 危ないことは

 させない。

 少しずつ

「重い」

 仕事をさせて、

 次第に

 抜けられない

 状態にしていく。

 最初は、

 作中でもあったように

 勧誘などをさせて

 周囲との関係を

 断ち切らせる。

 過激派組織であれば、

 次に

 暴行の

 見張り役などをさせて、

 その次に

 暴行に参加させ、

 最後は

 殺しを

 実行するよう

 指示する。

 

 

「テロや

 カルトのことに

 触れると

 感化されてしまう

 のではないか」と

 不安がる人がいるが、

 これは誤り。

 むしろ、

 まったく

 知識がない

 状態で

 勧誘されたりするほうが

 危ない。

 過激派組織の

 主張に

 反論する

 材料がないので、

 彼らの

 言論に

 丸め込まれてしまう

 可能性が

 高くなる。

 

 

第二次世界大戦

 見てみよう。

 大日本帝国では

『英語』を

 敵対語とし

 排除した。

 米国は

 どうした

 と思う?

 彼らは

 日本研究のために

 日本語学習を

 大いに

 支援した。

 すなわち

 知ることは

 力なのです。

 それも

 虚心坦懐に

『ありのまま』を

 知るだけで

 賢者といっていい」

 

 

「ここで

 ひとつ

 問題です。

 なぜ

 自爆は

 合理的な戦術

 なのでしょう?」

「……え?」

自爆テロですよ。

 自爆テロ!」

 自爆?

 合理的?

 自爆って

 合理的だったの?

「皆さん

 思考を

 柔らかくしましょう。

 なぜ

 自爆テロ

『合理的な選択肢』と

 テロ組織は

 みなすのか?」

 

 

「安いんですよ!

 ダンピング

 っていうくらい!

 安い!

 ずるい!

 地域にも

 よりますが

 自爆テロの経費が

 150ドル

 という

 試算すら

 あります。

 人命が

 安すぎですよ!

 目標のところまで

 自分の脚で

 移動して

 目標を

 識別して

 きちんと

 吹っ飛ばす

 人間爆弾が

 たったの

 150ドル!!」

「狂った経済学だ……」

「一番

 安い

 米軍の

 誘導弾が

 1発

 いくらだと

 思います?

 NAVAIR Spike ですら

 5000ドルですよ。

 5000ドル!」

「だからって

 自爆攻撃を

『効率的』と

 認めるんですか?」

「卑怯で

 卑劣な

 人命軽視。

 ですが

 恐ろしく

 効率的。

 9・11

 アルカイダ

 使った金を

 秋川君

 ご存じですか?

 見積もりだけで

 たったの

 40~50万ドル!」

「で……

 米国は

 いくら

 払った

 と思う?」

「1兆ドル超え!!

 否

 それを超える

 金額を

 対テロ戦争

 投じるはめに

 なりました。

 アメリカ国防総省

 法外に

 安く

 見積もっての

 金額です。

 実際は

 その倍以上は

 使ってる

 でしょうね」

「……

 ビン・ラディン

 費用対効果を

 自画自賛するわけだ」

「皆さんの

 常識では

 こういう

 発想が

 ないでしょう?

 知らないことを

『学ぶ』

 というのは

 こういうことです」

 

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