ひょっぽこ読書記録No.125 『ユダヤ人大富豪の教えⅡ』本田健 だいわ文庫 ー抜粋21箇所
『ユダヤ人大富豪の教えⅡ』
だいわ文庫
・お金の奴隷に
なるのではなく、
お金に
導いてもらいなさい。
・旅行代理店からの
帰り道、
僕は
フルスピードで
頭を回転させ、
お金をつくる方法を
考えた。
十日足らずで、
旅行代金を
入金しなければ
ならない。
「こういう時に、
クリエイティブな方法を
思いつくかどうかが、
勝負なんだ」
という教えを
思い出した。
一人一万円の
寄付を募って
十数人
集めれば、
何とかなる。
帰ってきたら、
お金の知恵を
分かち合うという
特典の権利を売れば
簡単じゃないか。
あるいは、
知り合いの実業家に
お金を出してもらう
方法もある。
実家に頼んで、
来月の仕送りを
前もらいにすることも
できるだろう。
おおよそ
十の方法を
思いついたものの、
どれも安易すぎると
思えたのだ。
ゲラーさんは、
お金持ちになるには
美学が必要だと
繰り返し
言っていた。
僕が
「債権を発行して売る」
といった
浅知恵で
お金をつくり、
スイスに来たと知ったら、
彼も
がっかりするだろう。
彼は、
クリエイティブな
アイデアを
高く評価する反面、
安易な金儲けの方法を
嫌っていた。
それは、
安易なやり方が
人間をダメにすると
考えていたからだ。
・お金から
解放されるには、
八つのステップがある。
①お金に支配されていることを
知ること。
②お金との関係を
見極めること。
③お金との過去に
向き合うこと。
④お金の知性を
身につけること。
⑤お金の感性を
高めること。
⑥お金との付き合い方を
日常レベルで変えること。
⑦ビジネスと投資を
マスターすること。
⑧お金の意味を
知ること。
このすべてを
通らないと、
幸せな金持ちに
なることは
できない。
「今日は、
お金の
具体的な機能について
話を進めよう。
一口に
お金と言っても、
それには
三つの機能がある。
普通の人間は、
お金に
そんなに
何種類もの
機能があるのも
知らないで
生活している。
こんなに
当たり前のことも
知らなくては、
金持ちになるどころか、
普通に生活するにも
支障をきたしてしまうと
私は思うけどね。
いずれ
君の時代には、
こういうことは
小学校で
教えてあげて
ほしいものだよ。
それはさておいて、
お金の機能について
話していこう。
お金の三つの機能とは、
交換機能、
蓄積機能、
増殖機能だ。
この三つの機能を
明確に
理解しておかないと、
お金について
混乱してしまうのだよ。
ただでさえ、
よくわからない
お金というものが、
暴力的で、
とんでもない
モンスターに
感じてしまう。
逆に、
お金の
三つの機能を
正確に把握して、
縦横無尽に
使いこなす者だけが、
現在の世界では
金持ちになっている。
お金に無知な人間は、
この機能の違いに
戸惑い、
混乱し、
絶望とともに、
生きざるを得ないのだよ。
人によっては、
自分の命すら
絶ってしまう。
単なる無知が
そのような
悲劇を生むことに
私は
耐えられないのだよ」
・普通の人が
幸せにも
豊かにもなれない
5つの理由
①今までの人生で
真剣に
お金について
考えたことがない。
②今まで
お金について、
教わったことがない。
③幸せに豊かになるために
必要な知識と習慣がない。
④自分が
幸せな金持ちになれると
信じていない。
⑤適当な
先生、コーチ、友人が
いない。
「お金の問題に見える
ほとんどのものは、
実は
感情の問題なんだよ。
お金に対する
感情が
解けていないために
多くの
悲劇、喜劇が
生まれている。
お金に関する
様々な感情を
ひとつひとつ
解きほぐすことを
やらずに、
お金から
自由になることは
できない」
「それを聞くだけで、
もう
僕には
絶対に無理だと
感じますね。
僕にとって
感情は、
どうしようもなく
制御不能なものですから」
「まあ、
君のような若者が
そう感じるのも
無理はないな。
しかし、
感情と向き合うのが
どれだけ難しいかを
認識しているだけでも、
普通の人よりは
格段に進歩していると
言えるよ。
普通の人は、
見たくない感情に
直面することなく、
それから
逃げ回るだけの
人生を
生きているからね。
仕事、
テレビ、
読書、
ギャンブル、
ゲーム、
お酒、
セックスなど、
逃げ込むところは
たくさん
あるからね。
人は、
お金には
すごい力があると
信じている。
その信じ込みにより、
多くの人にとって、
お金は、
途方もなく
パワフルな存在に
なってしまうのだよ。
お金は、
人間関係、
男女関係、
健康……
すべてのことに
リンクしているのだ。
仕事、
お金、
人間関係、
健康、
セクシュアリティは、
人間の感情を
最も動かす。
殺人が起こるのも、
こういった分野の
トラブルが
原因になっていることが
多い。
自分が、
お金に対して
どのような感情を
持っているのかを
理解することなしに、
お金と
平安に付き合うことは
できない」
「今朝は、
人が
どうして
お金を欲しがるのかについて
話してみよう」
「ぜひ
聞きたいですね。
お願いします」
「最初の理由は、
意外に思うかもしれないが、
生活のためなのだ。
普通の人は、
お金は
生きていくために、
絶対に必要なものだと
信じている。
だから、
お金は
なくてはいけないものだと
信じて
疑わないのだよ。
命の元とまで
考えているのだ。
生存とお金が
感情的にリンクしているので、
普通の人は、
人生を変えることが
できない。
好きなことをやって
生きていきたいと
感じても、
生活があるから、
無理だと
思い込んでしまうのだ。
それは、
いくらあれば、
最低限の生活が
できるのかを
知らないためなのだ。
君は
いくらあれば
生活できるか
知っているかい?」
・「お金まわしゲーム」で
経済を学ぶ。
オルガが
にこやかに
話し始めた。
「先週は、
社会の仕組みとお金が
テーマでした。
今日は
皆さんに、
経済というものを
実感してもらいます。
では、
100フランを
皆さん
財布から
出してください」
皆
財布から
お札を
取り出した。
100フランといえば、
1万円以上だ。
僕にとっては、
大きな金額なので
ドキドキした。
「それを
右手で
持ってください。
隣の人は、
それが
偽札じゃないか
確かめてみて」
皆
笑いながら、
お互いのお札を
チェックし合った。
和やかな雰囲気の中、
皆は
右手に
100フランを
持ち上げた。
「では、
それを
右隣の人に
渡してください。
それと同時に、
左手で、
左隣の人から
お札を
受け取ってください」
最初は
要領が
よく飲み込めず、
渡すのと
もらうのを
同時に
できなかったりして、
少なからぬ
混乱があった。
僕はといえば、
お札を
フローラに渡す時に、
手と手が触れあって
ドキドキしていたので、
隣のおばさんに
つつかれるまで、
すっかり
受け取るほうを
忘れてしまっていた。
「どうですか?
皆さん。
これが
今日の
最初のレッスンです。
経済活動は、
あげるのと、
受け取ることで
成り立っています。
どちらが
うまく
できましたか?
与えるほうですか?
それとも
受け取るほうですか?」
グループが、
ざわざわした。
「私は、
どっちも
下手だった」
とか
「お金をつかもうと
思ったんだけど、
慌てちゃったよ……」
など、
あちこちで、
皆が
喋り出した。
「誰か
よかったら、
グループと
感じたことを
シェアしてくれない?」
一人の
中年の女性が
手を挙げた。
「私は、
セーラといいます。
さっきのゲームでは、
あげることばかりに
気がいってしまいました。
相手が
落とさずに
受け取ってくれるかどうかに
意識がいって、
自分が
受け取る
お札を
床の上に
落としてしまいました」
皆が
どっと
笑った。
ワークショップの
参加者は、
多くが
昔からの仲間で、
皆
セーラの性格も
知り抜いている
ようだった。
「そう、
皆も
わかっている通り、
笑っちゃうけど、
それが
私の
お金の現状を
物語っています。
あげることばかりで、
受け取り下手なのよね」
そう言った後、
セーラも
皆と一緒に
快活に笑った。
フローラが
手を挙げた。
「私は、
ケンから
うまく受け取ることばかりが
気になって、
あげるほうを
すっかり
忘れてしまいました」
いきなり
僕のことが
話題になったので、
ドキッとした。
皆も
冷やかすように
ニコニコ笑いながら、
僕たちを見ている。
僕は
自分でも
恥ずかしくなるほど、
赤くなってしまった。
そんな僕に
助け船を出すように、
オルガが続けた。
「そうね、
私たちは
あげることか、
受け取ることの
どちらかに
気がいってしまって、
なかなか
両方を同時に
うまくやることは
できないものです。
では
今度は、
あげるほうと
受け取るほうの
両方を意識して、
もう一度
やってみましょう」
オルガの合図で、
お札が
円を回り出した。
最初は、
グループ全体に
何とも言えない
緊張感があった。
本物のお金を
使っているせいか、
なかなか
スムーズに
お札が回らなかった。
しばらくすると、
皆
コツをつかんだのか、
順調に
滞りなく、
お金が
回り出した。
オルガは、
そのまま続けてと
大きい声で叫んだ。
「いい?
皆。
これが
経済よ。
お金は
ぐるぐる
回っていくものなの。
では、
次に
もっと早く
回してみて!
もっと早く!」
お札を回すゲームに
慣れてきた
僕たちは、
笑顔で
どんどん早く
隣にお札を回した。
「これが、
好景気よ。
でも、
お金を回すのは
本当に
疲れるわね」
オルガの
大げさな言い方に、
皆は
大笑いした。
和やかな雰囲気の中で、
僕らは
「お金まわしゲーム」
を楽しんでいた。
すると、
オルガは、
円の後ろから、
大きな声で
叫んだ。
「では、
ある事件が
起こりました。
いったい
どうなるでしょう?」
と言って、
円の中の一人の
右へ渡すべき
お金を
ぱっと
横取りした。
すると、
瞬間的に
部屋の空気が
変わった。
和やかな空気が
吹っ飛び、
緊張と混乱が
部屋を支配した。
「ちょっと!」
「何しているの!」
と言う人や
「きゃー」
という
わめき声まで
聞こえてきた。
中には、
喧嘩腰で、
お札の
引っ張り合いっこを
している人もいる。
さっきまでの
和やかな雰囲気は
どこかに
吹き飛んだ。
友人同士の間で、
お札の奪い合いが
起こり、
大混乱となった。
お札を
右の人に渡したものの、
左から来なくて、
両手が空になった人、
両方の手に
お札を握りしめた人などがいた。
混乱が
ピークになった時、
オルガが叫んだ。
「はい、
皆、
ストップ。
目を閉じて、
今の感情を
感じてみて」
部屋が静かになり、
皆
それぞれの場所で、
目を閉じた。
「いいかしら。
さっきのが
世界大恐慌よ。
お金に対する
恐怖や貧困意識が
世界全体を覆い、
誰も
それに抵抗したり、
止めたりすることが
できない。
それが、
経済なの。
一個人が
何を感じようと、
経済は
ダイナミックに、
多くの人を
感情的に
飲み込んでいく
津波のような
ものなのよ。
では、
深呼吸をしてから
目を開けてください。
誰か
話したい人いる?」
ぼんやりとした顔で、
30歳ぐらいの男が
手を挙げた。
「はっきり言って、
さっきのワークは
衝撃でした。
怖かったです。
ほんの
ついさっきまでは
楽しかったのに、
一瞬にして
地獄に
突き落されたような
感覚でした。
子供の頃、
父と母が
お金で喧嘩していて、
すごく怖かったのを
思い出しました。
お金に関する
恐怖を感じたくないので、
普段
忙しく
仕事をしていたのに
気づきました。
ありがとう」
今度は、
赤いセーターを着た
年配の女性が
手を挙げた。
「私も、
まだ
全身のあちこちに
恐怖が残っているぐらい、
怖かったわ。
最初は
単なるゲームなのに、
皆
何やっているのよと
笑っていました。
けれど、
皆が
パニックに
巻き込まれているうちに
我を忘れて、
気づいたら、
私も
お札を
引っ張り合っていました。
普段
見ないように
していましたけど、
自分の中に
お金への執着が
結構あるのに
気づきました」
皆が
頷いた。
僕も、
なるほど
と思った。
僕にも、
間違いなく
そういう部分はある。
彼女のコメントに
続いて、
黄色いカーデガンを着た、
かわいらしい
若い女性が
続けた。
「私は
怒りを持っていたことに
気づきました。
自分は
お金を
しっかり
隣の人に
ちゃんと
渡したのに、
お札が回ってこないことに
怒りが出ました。
そのうちに
奪ってでも
私の取り分を
確保しなくちゃ!
という
暴力的な気分に
なりました。
そんな
浅ましい自分にも
腹が立ちました。
頑張っても、
たいした収入にも
ならないし、
自分にも
お金を
使っちゃいけないっていう
感じがあるんです。
どうして、
私は
お金を
自分のために
使えないんでしょう?」
「では
目を閉じてみて。
私は
自分に
お金を使えない、
と何回か
感情を込めて
言ってみてちょうだい」
オルガに促されて、
その女性は
目をつぶったまま
何度か呟くと、
静かに
涙を流した。
「今、
どんなイメージが
見えるかしら。
思いつくままに
言ってみて」
・お金の9つのタイプ
①浪費家
②ケチ
③ケチな浪費家
④貯金好き
⑤心配性
⑥無関心
⑦清貧
⑧稼ぎ中毒
⑨幸せな金持ち
「人は、
自分の両親に
小さい頃から
多大な影響を
受けている。
そして、
知らないうちに、
それを
自分の性格の
一部にしてしまっている。
その中で、
今の自分に
ふさわしいもの、
そうでないものを
見極めて
整理しないと、
知らないうちに
親と同じようになるか、
あるいは、
全く正反対の人生を
生きることになる。
いずれにしても、
親の影響を
強く受けたままに
なるのだよ」
・金持ちの5つのレベル
①お金に余裕のある人たち
②小金持ち
③金持ち
④大金持ち
⑤世界的大富豪
「世の中の状態を
偏見なしに
見ることは
とても大事なんだよ。
君なりの分析を
どんどんするといい。
最初は、
まったく
間違った分析を
するかもしれない。
しかし、
それをやっていくうちに、
鋭く
本質を見極められるように
なるからね」
「富を引き寄せるためには、
いくつかの法則がある。
それを
君に
教えてあげよう。
ミリオネアの連中は、
この法則を
マスターしているので、
世界中
どこに行っても、
財産を
ゼロから
つくり出すことが
できるのだよ」
①毎日を
充実させて
生きる。
②富を
蓄積させる。
③お金の流れを
生む。
④付き合う人を
すべて
味方にする。
・ハッピーなミリオネアに
必要な5つのクオリティ
①好奇心。
②情熱。
③愛情。
④友情。
⑤信じる心。
「君には、
どうしても
伝えたいことがある。
それは
ミリオネアの
美学なのだ。
ハーマンが
君のことを
評価していたのも、
美学を
理解しているからだ。
君の国では
武士道というのが
あるだろう。
私は、
ヨーロッパの
騎士道を
身につけようと
実践してきた。
ハーマンは、
私と君の
共通点は、
そこだと
言っていた。
アメリカ人には
理解しにくいところだと
思うがね」
と言って、
いたずらっぽく
僕に
ウィンクした。
「私が
ハーマンと一緒に
学んだメンターは、
何よりも
美しさということに
こだわる人だった。
事あるごとに、
美しく生きることが
大切だと
繰り返し
語っていた。
お金にしても、
いかに
たくさん
儲けるかではなく、
いかに
綺麗に
儲けるかを
考えなさいと
言っていた。
50年、
お金やビジネスの世界に
身を置いて、
私は
それは
本当に正しいと
思う」
「美しく儲けるって
どんな感じなんですか?」
「美しく儲けるというのは、
多くの人を
幸せに
豊かにする
ということだよ。
誰が
どう見ても、
君には
そのお金を
受け取る
権利がある、
という
お金なのだ。
ぜひ
お金を
受け取ってくださいと、
人に
懇願されるような人生を
生きることだ。
そういう
生き方をしていると、
君は、
多額の報酬を
得るばかりでなく、
多くの人から
尊敬され、
感謝されるように
なるだろう」
「お金の知性には、
大きく分けて
8つある。
それは、
①お金の特性を知ること、
②お金の得方を知る、
③収入のチャンネルを増やす、
④収入を増やす、
⑤システムをつくる、
⑥人を豊かにする、
⑦時代の流れを読む、
⑧税務、法律に詳しくなる、
の8つだ」
《自分を動機づける
――人は変われるのか?》
・ロールスロイスに乗って、
ぐるぐる
町を回ると、
一人の
ホームレスの男を
見つけた。
ホフマンさんは
彼に声をかけると、
何やら
交渉しているようだ。
アルコールの瓶を
抱えて、
足元も覚束ない男と
握手すると、
僕に
手招きしている。
行ってみると、
びっくりするようなことを
話した。
「彼と
契約したんだ。
酒を
今から
24時間
飲まなければ、
100フラン
あげるとね。
そして、
前金をあげたよ。
明日
また
ここで
待ち合わせすることに
なっている。
明日まで
飲んでいないようなら、
もう100フランを
あげることに
なっている。
では、
また、
明日
ここで会おう」
億万長者の
不思議な申し出に
何度も
ありがとうと言う
ホームレスの男を
後にすると、
我々は
乗った。
僕は、
正直
イライラした。
「何で
そんなひどいことを
するんですか?
ホームレスの男を
だしにして
賭けをするなんて!
僕は、
ホフマンさんが
そんなひどい人だとは
思ってみませんでした」
「そんなことはない。
私は、
彼に
チャンスをあげたのだよ。
いいきっかけをね。
これで
彼が
しらふに戻れるかどうか、
見てみようじゃないか」
僕は
不服ながら、
ホフマンさんの言い分も
よくわかった。
次の日、
同じ場所に
行ってみると、
例の男が
立っていた。
しらふになっているようだ。
ホフマンさんは、
一言二言、
言葉を交わすと、
100フランを
彼に渡した。
次の日も、
その次の日も
同じ光景が
繰り返された。
そして
4日目、
僕たちが
約束の場所に
行っても、
彼は
現れなかった。
近くの
安酒を出すバーに
運転手を行かせると、
例の男は
飲んでいたらしい。
「これが、
何を意味するか
わかるかい?」
僕は、
ショックで
何と言っていいか
わからなかった。
「人は
なかなか
変われないものだよ。
よほどのことがないと
変わらないように
できているのだ。
健康、
経済、
男女関係や
人間関係で
破綻的なことを
経験しなければ、
人は
変われない。
私は、
そう考えている」
「でも、
あの人に
悪いこと
しちゃったなと
思います。
最初から、
変な夢を
見せなければ
良かったのに……」
「そう思うなら、
彼のことを
一生
忘れないように、
肝に銘じて
おきなさい。
何かを
やめたくなったりした時、
今日の彼を
思い出しなさい。
君が
人生を
変えきることが
できたら、
彼の
この数日の努力が
無になることは
ないだろう」
・自分を動かすための
5つのテクニック
①自分が
このままいけば、
どうなるのかを
ありありと
イメージする。
②自分の
ヒーローやヒロインを
想像する。
③なりたい自分を
イメージする。
そして、
そのプラス面を
感じ尽くす。
④変わるための
あらゆる方策を
考える。
⑤今すぐできる
行動リストをつくる。
・ミリオネアの6つの習慣
①余分に払う。
②金持ちと付き合う。
③ベストを求める。
④義務や役割を
こなしながらも、
好きなこと、
楽しいことをする。
⑤長期的なビジョンを持つ。
⑥自分でなくても
できることは
人に任せる。
・ある朝、
起きて
ダイニングルームに行くと、
ホフマンさんが
静かに
泣いていた。
僕が
びっくりして、
わけを聞くと、
新聞を指さした。
そこには、
父親が
母親を
子供の目の前で
射殺したという
アメリカの記事が
出ていた。
記事によると、
稼ぎが悪いと
なじられたことに
腹を立て、
カッとなった
父親が、
母親を脅かすつもりで
銃を構えたところ、
暴発してしまったらしい。
そこには、
5歳の男の子と
8歳の女の子がいたという。
僕も
感情を
強く揺り動かされた。
母親を
目の前で失った
子供は
どうなるのだろう?
父親が
刑務所に行って、
子供たちは、
どこに行くのだろう?
「お金をめぐって、
いまだに
毎日
世界中で、
たくさんの悲劇が
起こっている。
お金に対する
無知や
感情的な無責任さが、
多くの子供たちを
傷つけているのだよ。
私は、
その現状を考えると、
悲しみで
胸が張り裂けそうになる」
「そうですね。
僕も、
さっきの記事を見て、
暗澹たる気持ちに
なりました。
お金なんて
ないほうが
いいのかとも
思います」
「確かに、
お金があるので、
人間は
いがみ合うのだと
言う人がいる。
しかし、
私は
そうは思わない。
お金は、
君を
コントロールするものにも
なるが、
君を
自由にするものにも
なり得るからだ。
お金の
奴隷になるのではなく、
お金に
人生を導いてもらいなさい。
お金が存在したおかげで、
人類は
ここまで
進化できたと
思う。
お金があることで、
人は、
自分の中に
欠乏意識があるのを
知ることができる。
また、
経済的理由によって、
人は、
自分を
高めていこうと
努力するのだよ。
お金の存在は、
現在の
人類の進化にとって、
非常に大切なのだ。
自分の欠乏意識に
向き合い、
それを超えて
分かち合おうと
するかどうかも
試される。
お金と向き合い、
格闘することは、
自分と向き合い、
才能を開発し、
人間性を高めることにも
直結するのだよ。
人間性の向上を
考える意味では、
非常に
よくできた
システムだと
言えよう」
「お金は、
その人の人間性を
あぶり出す
ということですか?」
「そう、
その通りだよ。
お金はね、
人間の
善なるもの、
邪悪なるものの
両方を
見事に
引き出してくれる。
その人が
お金と
どう付き合っているかを
見れば、
人間性まで
わかるのも
そのためだ。
貧困意識、
嫉妬、
競争など、
普段は隠れているものが、
お金という
触媒によって、
あぶり出される。
それが、
人間として
成長する
学びになるのだよ。
お金、
男女関係、
人間関係が
なかったら、
人間は、
考えることを
やめてしまうだろう」
「お金はね、
つまるところ、
エネルギーなのだよ。
君の
1時間の労働力は、
生命エネルギーだと
言えよう。
そして、
そのエネルギーと
10フランは、
交換することが
できるのだ。
1年で
2万5000フランを
稼ぐ人は、
250日
働くとして、
100フランと
1日の労働を
交換している。
その人の寿命が、
70年だとして、
働ける時間が
50年だとすると、
その人の
人生における
総労働日数の
1万2500分の1が、
1日の
働く時間に
相当する。
人生の1日と
お金を
交換していることは、
すなわち、
自分の命を
切り売りしていることに
ほかならない。
普通の人は、
お金をやるから
命を差し出せ
と言うと、
とんでもない
と怒り出すだろう。
しかし、
自分の命をリースする
という
条件になれば、
喜んでOKしているのだよ。
それが、
労働者の働き方の
本質だ。
嫌いな仕事をやると、
お金と
自分の生命エネルギーが
繋がってしまう。
このリンクを切らなければ、
金持ちになることも、
お金と
心穏やかに
付き合うことも
できない。
自分の
精神レベルが低いうちは、
この交換性で
すべてを
判断してしまう。
だから、
お金のためなら、
命をも
かけようとする人が
出てくるのは
当然だね。
だって、
彼らにとっては、
お金は
命そのもの
だからだよ」
「なるほど、
考えても
みませんでしたが、
その通りですね。
でも、
お金さえ
手に入れば、
こっちのもんだ
という人の
考え方も
わからないわけでは
ないですけど、
どうなんでしょう?」
「人を騙したり、
人から奪ったりして
お金を儲ける人間は、
大きな負債を
背負いこんでいるのを
忘れている。
お金は、
エネルギーだと
言っただろう。
人間の想念も、
一緒に
くっついて
まわっているのだよ。
そういう
お金には、
人の恨み、憎しみも
一緒にあるのだ。
そういう人間が、
心の平安とともに、
過ごせるわけがない。
そういうエネルギーは、
たいてい
周辺の場を
歪めるのだ。
平安な毎日を過ごす
人殺し、
泥棒、
ギャングや
ギャンブラーを
想像できるかね?」
「確かに
そうですね。
でも、
宝くじとかは
どうなんでしょう?」
「宝くじに当たって
嬉しいと
思っているのは、
表面上しか
見ていないからだ。
そのエネルギーには、
恨み、
つらみ、
嫉妬の
エネルギーが
くっついている。
『金持ちになりたい』
という
何万人という人の
怨念がついた
お金を
君は
受け取りたいかい?
何十億円という
宝くじに当たった人間が、
数年後に
自己破産してしまうのも、
そのためだ。
自分の器以上の
お金を
手に入れることほど、
不幸なことは
ないのだよ。
宝くじに当たっても、
不幸にならない人が
いるとすれば、
もともと金持ちか、
そのお金を
周りと
うまく分かち合おうとした
人間だけだろう」
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