ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ独学読書ノートNo.66 『全脳思考』神田昌典著 ダイヤモンド社 ー抜粋33箇所

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『全脳思考』

   神田昌典

    ダイヤモンド社

 

 

 

・熱湯に

 飛び込んだ

 カエルは

 すぐに

 飛び出すが、

 冷水から

 ゆっくり

 温められた

 水槽の中にいる

 カエルは、

 飛び出すことなく

 死んでしまう

 という。

 変化の中に

 いるから、

 変化を

 感じることが

 できない。

 変化に

 無自覚だからこそ、

 手遅れに

 なってしまう。

 

 

・我々は、

 見えなくなる

 世界で、

 見えない

 顧客に対して、

 見えない

 商品を

 提供し

 始めている。

 言い換えれば、

 ビジネスは、

 高度に

 抽象化された

 世界に、

 急速に

 移行しようと

 しているのだ。

 そして、

 その変化に

 誰もが

 対応するよう

 求められている。

 

 

・10年前と

 比べて、

 今は

 仕事上で

 処理する

 情報が

 あまりにも

 多くなった。

 残業時間は

 少なくなったが、

 決断・判断を

 求められるような

 企画・提案の

 仕事が

 多くなった。

 やりがい、

 モチベーションは、

 10年前のほうが

 高かった。

 今は

 仕事も

 面白くないし、

 給与も

 割に合わない。

 

 

・中国の

 ジーンズ工場での

 写真。

 10代の

 少女が、

 カメラのファインダーを

 笑顔なく、

 じっと

 見つめている。

 目をとらえたのは、

 目の上にある

 洗濯バサミ。

 少しでも

 多くの製品を

 仕上げるためには、

 寝る時間が

 惜しい。

 そこで

 眠くなっても

 目を閉じないように

 洗濯バサミで、

 無理やり、

 目を

 見開いているのであった。

 

ノウハウで生きる時代は終了、仕入れの模範解答はこちら

 

・彼女は

 いきつけの

 カイロプラクティック治療院で、

 整体師から

 こう

 伝えられたそうだ。

「あなた、

 首の骨が

 曲がっていますね。

 それにしても、

 どうして

 こういう

 曲がり方を

 したんだろう?

 もしかして

 体を

 前に向けたまま

 顔だけ

 左右に

 動かしてませんか?」

 それを聞いて、

 彼女は

 ハッとした。

 彼女の

 デスク上には、

 作業効率を

 上げるために

 二台の

 パソコン・ディスプレイが

 左右に

 置かれている。

 そのために

 首を

 前後上下には

 動かすことなく、

 左右にばかり

 動かしていた

 というのだ。

 整体師によれば、

 この動きは

 非常に

 首に

 負担がかかる

 とのこと。

 

 

・つまり、

 効率を重視すること

 ――

 ライン上に

 乗った

 商品を

 縫製し

 続けるのと、

 コンピュータ回線により

 送り込まれてくる

 情報を

 素早く

 処理すること

 ――

 の違いは、

 あまりない

 のではないか

 と彼女は言うのだ。

 私は

 気弱になりながらも、

 反論した。

「そう解釈も

 できないことも

 ないけれども……、

 さすがに

 洗濯バサミまでは……」

 今度は、

 IT担当が

 追い打ちを

 かけた。

「いや、

 実は

 昨日まで、

 私も

 まぶたを

 絆創膏で上げて

 仕事していました」

 

 

・中国の

 ジーンズ工場と、

 何も

 違わない。

 違いは、

 “ジーンズか情報か”、

 だけである。

 

 

ジーンズ工場の

 女の子たちは、

 自分たちの

 職場が

 悲惨だとは

 思っていないはずだ。

 写真を

 見る限り、

 それほど

 悲壮感は

 漂っていないし、

 瞳も

 死んではいない。

 今までの

 農家での

 仕事に

 比べれば

 衛生的で、

 おそらく

 賃金も

 いいのだろう。

 ジーンズという

 ファッショナブルな

 製品を

 作り出していることに

 誇りを

 感じているかもしれない。

 つまり、

 彼女たちは

 上昇志向を

 持って、

 仕事に

 取り組んでいるはずだ。

 しかし、

 客観的に見れば、

 それは

 過酷な

 労働環境である。

 

 

・それでは

 客観的に、

 我々自身の

 仕事を

 眺めた

 結果は

 どうなるか?

 事態は、

 さらに

 深刻かもしれない。

 ジーンズ工場の

 仕事は、

 指示が

 明確で、

 やり方が

 決まっているのに

 対して、

 我々の場合には、

 何が

 正しい

 やり方なのかを

 把握することなく、

 流れてくる仕事

(24時間365日

 途切れなく

 入ってくる

 電子メールによって

 指示される仕事)

 に対応しなければ

 ならない。

 

 

・私の見解では、

 情報社会とは、

 “情報を

 収集・整理することが

 付加価値”

 となる社会。

 それに対して

 知識社会とは、

 収集・整理された

 情報から

 生み出された

 新しい

 気づき・アイデア

 実際に、

 “行動に移すことが

 付加価値”

 となる社会だ。

 

 

・3Cとは、

 顧客(Customer)、

 競合(Competitor)、

 自社(Corporation)

 の頭文字。

 この三つの視点から

 ダイナミックに

 考えることで、

 事業の成功要因(KSF)

 を導き出す。

 

 

・わかりやすく

 言い換えれば、

 事業という

 ゲームで

 勝つためには、

①ルール

(=顧客が求めるもの)を

 深く理解した後で、

②ライバルが

 弱い場所

(市場セグメント)

 を見つけ、

③自分の強みを

 最大限に

 活かしながら

 戦う。

 

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・ビジネスで

 頻繁に

 使われる

 戦略立案フレームワーク

 本質を

 掘り下げて

 考え、

 それが

 有効に

 機能するための

 条件を

 挙げてみると、

 次の

 四つの点に

 集約される。

①目的

→競争戦略の立案

②対象

→経営者・経営幹部

③プロセス

→事実の整理・分析

④実行

トップダウン

 

 

・アツアツの

 パイを

 めぐって

 ライバルと

 顧客を

 奪い合うのではなく、

 食べてみたい

 と思わせる

 パイを

 作り続けなければ

 ならない。

 そして

 また、

 パイを

 顧客に

 食べてもらった後には、

 生涯にわたって、

 自社のパイを

 食べ続けて

 もらえるようでなければ

 ならない。

 

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・つまり

 知識社会では、

 市場を

 奪うための

「競合戦略」より、

 市場自体を

 つくり出す

「需要創造戦略」、

 そして

 また

 ライバルから

「市場シャア」を

 奪うことより、

 自社のことを

 顧客から

 どれだけ

 考えてもらえるか

 という

「顧客マインド・シェア」

 を確保することが

 重要になってきているのだ。

 

 

・営業している

 会社は、

 もはや

 時代遅れ。

 営業しなくては

 ならないようでは、

 先行き暗い。

 

 

・今後の

 ビジネス環境を

 ひと言で

 要約するならば……、

 検索されなければ、

 あなたの事業は

 存在しない、

 ということだ。

 

 

「購入に興味あります」と

 買い手が

 意思表明する

 瞬間が、

 まさに

「検索」

 なのだ。

 

 

・指名検索を

 促し、

 行動に向かうまでの

 三つの鍵。

①TITLE

→問いとしての

 ネーミング

②TAGLINE

→物語の扉を開ける

 タグライン

③STORY

→答えとしての

 ストーリー

 

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・話題が

 広がっていくためには、

 “話をする人”が、

 “話がしやすく”、

 相手が

 “話を面白く”

 感じなければ

 ならない。

 

 

・新鮮なネタとは

 何か、

 と突きつめて

 考えてみると、

 それは

「○○って知っていますか?」

 という

 問いかけだ。

 誰でも

「○○って知ってる?」

 と文章の冒頭に

 持ってくることで

 最適な

 つかみとなり、

 また

 その後の

 文章展開が

 しやすい。

 これは

 単なる

 テクニックに

 思われるが、

 実際には

 コミュニケーションの

 本質に

 関わっている。

 背景の

 見えない

 コミュニケーションを

 するためには、

 質問形式が

 最も

 スムーズにいく。

 クイズ番組が

 流行るのは、

 共通の話題が

 少なくなった

 人同士での、

 スムーズな

 コミュニケーション方法だからだ。

 

 

「誰も知らない

 言葉の背景が

 わかったとき、

 一気に

 浸透すると

 思ったのです」

 

 

・現在の買い手は、

「より豊かな

 生活のために

 買う」のでも、

「自分を

 よく見せるために

 買う」のでもなく、

「本当の

 自分らしくなるために

 買う」ように

 なってきているから

 である。

 私は

 それぞれの

 消費の

 パターンを

「生活付加価値型消費」

「自己顕示型消費」

「自己投影型消費」

 と呼んでいるが、

 今は

 まさに

「自己投影型消費」

 の時代になった

 と言っていい。

 

 

・自己投影型の消費とは、

 まさに

 “未来において、

 本当の自分になるために、

 投影できる

 物語を持った

 商品や企業を

 応援する”ことだ。

 その商品を

 購入することによって、

 可能性と

 明日への活力が

 生まれる

 と言い換えてもいい。

 

 

・これから

 必要となる

 人材は、

 ビジネススクール

 MBAをとるのではなく、

 アートスクールに行って

 MFA(Master of Fine Arts、

 美術修士)をとる人だ。

 そのような

 スキルは

 未来のものではなく、

 すでに

 今、

 求められ始めている。

 

 

・営業しなくとも

 顧客に

 選ばれる

 事業に

 共通する

 5つの原則

①知識社会において、

 購入を判断する

 真実の瞬間には

 検索がある。

②収益をあげるためには、

 指名検索をされるような

 事業でなければ

 ならない。

 そのためには

 記憶に残る

 ネーミングが

 重要となる。

③ネーミングは、

 その背景にある

 物語を

「答え」として

 引き出す

「問い」である。

④会社や商品が持つ

 物語は、

 買い手が

 自己投影できる

 内容でなければ

 ならない。

⑤企業は、

 自己投影した

 顧客が

 サブエピソードを

 共有する

「場」を

 用意しなければ

 ならない。

⑥その「場」に

 繰り返し

 触れた

 新たな

 買い手は、

 購入に向けて

 機が熟したときには、

 衝動的に

 指名検索することになる。

 

 

・考えることが

 これほど

 求められている

 時代はないにも

 かかわらず、

 何を

 どう考えればいいのか

 わからない。

 誰もが

 懸命に

 仕事に

 取り組むものの、

 考える道筋が

 バラバラである。

 そこで

 意図せず、

 分裂が

 起きてしまう。

 

 

・商品やサービスを

 通じて、

 顧客の

「現在の、

 満たされていない

 状況」を、

「将来の、

 満たされる

 状況」

(120%

 HAPPYになる

 状況)に

 変化させること。

 

 

・“顧客が支払うのは、

 期待する変化への

 対価”なので、

 一時的には、

 巧妙に

 期待を

 吊り上げて

 買い手を

 欺くことは

 できる。

 しかし、

 そうした

 事業は

 必ず

 破綻する。

 特に

 情報が

 スピーディーに

 循環する

 知識社会では、

 不評を

 隔離することが

 できないので、

 事業が

 立ち行かなくなるまで

 さほど

 時間を

 要しない。

 

 

・VAKFMの観点を

 踏まえると、

 今まで

 気づかなかった

 顧客の

 立体的な姿が

 スムーズに

 浮かび上がってくる。

Visual

→視覚。

 目に浮かぶことを

 想像してみる。

 どこで

 喜んでいるのか。

 誰に

 その喜びを

 表現しているのか。

 それに対して、

 相手は

 どんな反応を

 しているのか。

Auditory

→聴覚。

 耳に入ることを

 想像してみる。

 どんな

 具体的な言葉を

 言っているのか。

 声の様子は

 どんな感じか。

 叫んでいるのか、

 笑い声なのか。

Kinesthetic

→感覚。

 顧客は

 どんな感覚に

 浸っているのか。

 胸は

 どきどきしているのか、

 ジーンと

 感動しているのか。

 急いでいるのか、

 ゆったりとしているのか。

Fame

→名声。

 どんな

 名声・評判を

 得ているのか。

 同僚から

 一目置かれるように

 なったのか。

 マスコミから

 取材されたのか。

Money

→金銭。

 どういう

 富を

 手に入れたのかを

 具体的に

 想像してみる。

 副収入・臨時収入を

 得たのか。

 昇進したのか。

 年収が

 大幅に増えたのか。

 

 

・知識社会においては、

 ストーリーを

 ビジネスに

 活用しないことは、

 かなりの

 ハンディキャップを

 負うことになると

 覚悟しなければ

 ならない。

 なぜなら

 仕事に対する

 価値観が

 多様化する中で、

 どんなに

 論理的に

 正しい戦略を

 つくったとしても、

 上司の命令

 というだけで

 部下は

 動かない。

 正しさに加えて

 背景に

 物語がなければ、

 戦略は

 浸透していかないからだ。

 

 

・また

 知識社会に

 特徴的な

 ――

 目に見えない、

 触られない、

 感じられない

 ――

 概念を、

 顧客に

 わかりやすく

 伝えるためには、

 事実を

 羅列するだけでは

 まったく

 立ち行かない。

 顧客が

 自分を

 重ね合わせて

 見ることができる

 キャラクターや、

 直感的に

 理解できる

 比喩を使った

 物語を

 通して

 初めて、

 企業は

 メッセージを

 届けることが

 できる。

 企業が

 応援されるためには、

 顧客が

 自らの人生を

 投影することが

 できる

 物語を

 企業は

 語り続けることが

 必要なのだ。

 

 

・つまり

 知識社会において、

 顧客から

 指名される

 魅力的な事業を

 運営するためには、

 正しい戦略だけでは

 まったく

 不十分であって、

 トップマネジメントから

 現場の社員に至るまで、

 全員が

 新しい物語を

 つくり、

 語るスキルを

 持たなければ

 ならない。