ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.16 (抜粋2箇所)『評伝岩崎彌太郎』成田誠一著

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  『評伝岩崎彌太郎

   日本の経営史上、

   最もエネルギッシュだった男』

    成田誠一 著

 

 

・荘田の

 三菱での

 最初の

 大仕事は、

 会社規則の策定だった。

 三菱が

 政府の

 海運助成を

 引き受けるために

 整えざるを得なかったので、

 荘田も

 彌太郎の意向を

 踏まえて

 会社規則として

 まとめるに

 大変に苦労した。

 明治8年(1875)5月付をもって

 制定をみたが、

 なんと

 冒頭の

「立社体裁」第一条で

「当商会は

 会社の形を

 取るが、

 実体は

 岩崎家の

 個人企業である。

 したがって、

 重要なことは

 すべて

 社長が決める」、

 第二条で

「リスクは社長一人が負う」

 と明言している。

 完璧な

社長ワンマン体制

 であることを

 内外に

 宣言したのだ。

 それは、

 社員に対して、

「だから、

 お前たちは

 安心して

 仕事に励め」

 という

 メッセージである。

 

 

・立社体裁

 第一条

 当商会は

 姑く

 会社の名を命じ

 会社の体をなす

 といえども、

 その実、

 全く

 一家事業にして

 他の資金を募集し

 結社する者と

 大いに異なり、

 故に

 会社に関する

 一切のこと

 及び

 褒貶黜陟

(賞罰、人材登用等)

 すべて

 社長の

 特裁を

 仰ぐべし。

 第二条

 故に、

 会社の利益は

 全く

 社長の一身に

 帰し、

 会社の損失

 また

 社長の一人に

 帰すべし。