ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.168 『金貨に憧れた男』バビロンの大富豪の教え

にほんブログ村 《金貨に憧れた男》 バビロンの 二輪馬車職人 バンジールは、 すっかり やる気を 失くしていた。 自宅を囲む 低い堀に 腰かけて、 つましい 我が家と、 作りかけの 二輪馬車が 置かれた 屋根なしの 作業場を、 悲しげに 見つめる。 開け放し…

ひょっぽこ読書記録No.167 『モーゼの反論』タルムード

にほんブログ村 《モーゼの反論》 神 「エジプトに お前が行って ユダヤ人全員を 救い出してこい」 モーゼ 「それは無理ですよ。 名もない私が行って、 ユダヤ人に向かって 救出に来たと言っても 誰も信用しませんよ」 神 「私がついておる。 安心せい。 私…

ひょっぽこ読書記録No.166 『ハリケーン・チャーリーの被害』これから正義の話をしよう

にほんブログ村 《ハリケーン・チャーリーの被害》 『これから正義の話をしよう』より 2004年夏、 メキシコ湾で発生した ハリケーン・チャーリーは、 猛烈な勢いを保ったまま フロリダを横切って 大西洋へ抜けた。 22人の命が奪われ、 110億ドルの…

ひょっぽこ読書記録No.165 『神との交渉』タルムードより

《神との交渉》 神 「ソムドの町は 悪人で満ちている。 すべて 焼き払わねば なるまい」 アブラハム 「ちょっと お待ちください。 もし ソドムの町に 五十人の善人が 残っているとしたら、 神様は 善人も悪人も一緒に 焼き払う おつもりですか?」 神 「いい…

ひょっぽこ読書記録No.164 『悪魔と助産婦』タルムードより

《悪魔と助産婦》 ある村に ユダヤ人の助産婦が 住んでいた。 ある時、 お産を助けた帰りが 遅くなって 凍てつく夜道を 歩いていると、 子猫の鳴く声を 耳にした。 鳴き声がする辺りを ロウソクで照らすと、 捨て猫が一匹、 凍えて死にそうに なっていた。 …

ひょっぽこ読書記録No.163 『ウィズダムを売る老婆』タルムード

にほんブログ村 《ウィズダムを売る老婆》 ある村に 貧しく 若い夫婦が 住んでいた。 あまりに 貧しいので、 男は 出稼ぎにいくことにした。 遠い町で 八年間 働き続け、 節約を重ねて 袋にいっぱいの金貨を 貯めることができた。 男は、 妻の元へ帰ろうと、…

ひょっぽこ読書記録No.162 『ソロモン王のウィズダム』タルムード

にほんブログ村 《ソロモン王のウィズダム》 ソロモン王が 世紀の賢人であると 聞きつけて、 田舎から 三人兄弟が ソロモン王に 弟子入りしたいと 申し込みに来た。 三人兄弟は言った。 「私たちに ぜひ ウィズダムを 授けてください」 それに対して ソロモ…

ひょっぽこ読書記録No.161 『土地は神が与えたもうたもの』タルムード

にほんブログ村 《土地は神が与えたもうもの》 エルサレムに 信仰厚く、 慈悲深い 農夫が 住んでいた。 彼は 大きな農園を 営んでいたが、 毎日 祈りを欠かさず、 毎年 訪れるラバイたちにも、 礼拝所を 維持するための 献金や、 学校を つくるための 寄付な…

ひょっぽこ読書記録No.160 『お金を恵むなら全員に』タルムード

にほんブログ村 《お金を恵むなら全員に》 人に お金を恵む時は、 全員に 配ったほうが 良い。 もらった人が 恵んでもらったという 惨めな気持ちに ならないで 済むからだ。 しかし、 どうしても 一人の人に お金を恵む時は、 むしろ その人に お金を貸す形…

ひょっぽこ読書記録No.159 『お金の哲学タルムード』

にほんブログ村 《お金の哲学タルムード》 お金を引き寄せるユダヤの哲学 ユダヤ人は このように 言われています。 ・ユダヤ人は 世界で起こる不幸を 最初に予知し、 最後に幸福を知る 人々である。 ・ユダヤ人は 常に人とは 違う角度、 違う立場で 物事を考…

ひょっぽこ読書記録No.158 『正直な仕立て屋』タルムードより

にほんブログ村 《正直な仕立て屋》 ある国で 大干ばつが 起こった。 何日経っても 雨は 一向に 降る気配がない。 作物は すべて枯れ、 飲む水がないために 家畜は 次々と 死んでいった。 そんな時に、 ある村のラバイが 夢を見た。 夢の中で、 神が そのラ…

ひょっぽこ読書記録No.157 『村人の三つの願い』タルムードより

にほんブログ村 《村人の三つの願い》 ある村に 貧しいけれど 謙虚で 真面目に 暮らしている 夫婦がいた。 その夫婦の元に 予言者エリジャが 貧しい身なりで 現れた。 エリジャが 一杯の水を 乞うたところ、 その夫婦は 「さぞかし お困りでしょう。 お茶と…

ひょっぽこ読書記録No.156 『メロディを買った青年』タルムードより

《メロディを買った青年》 ある村に 裕福な家庭に 育った娘がいた。 娘の両親は 熱心な ユダヤ教徒だった。 結婚適齢期になったので、 娘の両親は 良い婿がいないかと 探していた。 隣村に 裕福ではないが、 真面目で きちんとした 両親に育てられた 青年が…

ひょっぽこ読書記録No.155 『愚かな農夫』タルムードより

にほんブログ村 《愚かな農夫》 あるところに 愚かな農夫がいた。 耕作用の牛と 荷物運搬用のロバに 同じ軛(くびき)をつけて、 馬とロバを 一緒に進ませようとした。 しかし、 牛とロバは 足並みが合わず、 歩みを止めてしまった。 農夫は 「何故 二匹とも…

ひょっぽこ読書記録No.154 『鶏の卵の運び方』タルムードより

にほんブログ村 《鶏の卵の運び方》 ユダヤの母親が 子供に 「鶏小屋に行って、 鶏の卵を 取ってらっしゃい」 と用事を言いつける。 子供は、 鶏小屋に行って、 両手にいっぱいの卵を 抱きかかえて 台所に戻ってきた。 母親は 「どうして 両手にいっぱいの卵…

ひょっぽこ読書記録No.153 『10個のクッキーの与え方』タルムードより

にほんブログ村 《10個のクッキーの与え方》 10個のクッキーを 子供に与える場合は、 次のように 行うべきである。 最初の日に1個、 2日目に2個、 3日目に3個、 そして 最後の日に4個 与える。 そのようにすれば、 子供は 楽しみで 期待に胸を 膨…

ひょっぽこ読書記録No.152 『母鳥と三羽の雛』タルムードより

にほんブログ村 《母鳥と三羽の雛》 鳥の巣が 大嵐に巻き込まれ、 このままでは 巣もろとも 三羽の雛も 地上に落下してしまう 危険が迫っていた。 母鳥は 海を渡って 安全な岸に 雛を避難させよう と思った。 しかし、 大雨と強風の中、 一度に三羽の雛は 運…

ひょっぽこ読書記録No.151 『パラダイスを見つけた男』タルムードより

にほんブログ村 《パラダイスを見つけた男》 ある村に、 粉屋の男が 住んでいた。 妻と二人の子供がいて、 来る日も来る日も 一日中 粉まみれになって 働いていた。 そんな日々の繰り返しに 嫌気がさし、 もっと楽しい パラダイスが あるのではないかと、 粉…

ひょっぽこ読書記録No.150 『追い詰められたユダヤ人の奇策』タルムードより

にほんブログ村 《追い詰められたユダヤ人の奇策》 中世のヨーロッパでは、 差別されたユダヤ人が 領主から 何かにつけて 難癖をつけられたり、 無実の罪を着せられ、 処刑されることが 多くあった。 あるユダヤ人が 無実の罪で捕まり、 裁判官でもある領主…

ひょっぽこ読書記録No.149 『道に迷ったお姫様』タルムードより

にほんブログ村 《道に迷ったお姫様》 ある国の お姫様が 森の中で 道に迷ってしまった。 どの道を辿っても 行き止まりで、 何日間も 森から出られなかった。 すると 森の奥で 一人の白髪の老人に 出会った。 お姫様は、 これで助かったと 思い、 「私は 道…

ひょっぽこ読書記録No.148 『あるラバイの最悪で最良の災難』タルムードより

にほんブログ村 《あるラバイの最悪で最良の災難》 あるラバイが 旅をしていた。 ラバイは 犬と羊を連れ、 聖書を読むための ランプを持っていた。 一日 歩き続け、 陽も とっぷり暮れたので、 ラバイは その夜 泊まる場所を 探した。 ほどなく 粗末な納屋を…

ひょっぽこ読書記録No.147 『二人の乞食』タルムードより

にほんブログ村 《二人の乞食》 中世の ある時に、 二人のユダヤ人の乞食が、 キリスト教王国フランスに やってきた。 二人は 生き延びていくために、 お金を集めようと考えた。 一人は ユダヤ教の象徴の ダビデの星を置いて、 道端で恵みを乞うた。 もう一…

ひょっぽこ読書記録No.146 『難破船の三人の乗客』タルムードより

にほんブログ村 《難破船の三人の乗客》 ある時、 船が嵐に遭って 難破した。 流れ着いたのは フルーツの たわわに実る 島であった。 船は その島で 修理を済ませてから 出航することになった。 乗客は 三人いた。 一人の乗客は、 いつ修理が終わって 船が出…

ひょっぽこ読書記録No.145 『用心しすぎたアラブの商人』タルムードより

にほんブログ村 《用心しすぎたアラブの商人》 ある時、 アラブの若者が 商人として初めて 砂漠の横断の旅に出た。 途中で 砂嵐があると 何日も 足止めをされるので、 用心のために 三日の行程に必要な 水樽の倍の 六樽の水を運ぶために、 都合二頭のラクダ…

ひょっぽこ読書記録No.144 『キツネと葡萄畑』タルムードより

にほんブログ村 《キツネと葡萄畑》 ある日、 キツネが 葡萄畑のそばを 通りかかった。 あまりにも 美味しそうな葡萄が 垂れ下がっているので 畑に入って 取ろうとした。 ところが、 葡萄畑は しっかりと 柵に囲まれていて、 太ったキツネは その隙間を 通れ…

ひょっぽこ読書記録No.143 『手と足と目と口』タルムードより

にほんブログ村 《手と足と目と口》 ある国の王様が、 不治の病に侵された。 どんな医者も 治すことができず、 王様は どんどん 衰弱していった。 そんな中、 ある祈祷師が 通りかかって、 病気の診断をした。 「この病気を治すには、 世界で最も 手に入りに…

ひょっぽこ読書記録No.142 『デボラの闘い』タルムードより

にほんブログ村 《デボラの闘い》 ある村に デボラという 美しい娘がいた。 裕福な両親に育てられ、 デボラは ユダヤ人として、 きちんと ユダヤ教の教えである トーラーを学んでいた。 年頃になった デボラは、 両親の選んだ青年と 結婚することになった。 …

ひょっぽこ読書記録No.141 『金の冠をかぶった雀』タルムードより

にほんブログ村 《金の冠をかぶった雀》 ソロモン王は ユダヤの 最も有名な王である。 賢者の王は 鷲の背に乗って 空を飛び、 国内の隅々まで 観察して回ったと 言われている。 ある日 ソロモン王が 鷲の背に乗って エルサレムから はるか彼方の国を 目指し…

ひょっぽこ読書記録No.140 『ナポレオンとニシンの話』タルムードより

にほんブログ村 《ナポレオンとニシンの話》 ナポレオンが ヨーロッパを征服した時に、 それぞれ 征服した国の協力者に 「お前たちに 褒美を取らせるから、 何が欲しいか 言ってみろ」 と言った。 フランス人は 「ワイン畑とワイン工場が 欲しい」、 ドイツ…

ひょっぽこ読書記録No.139 『魔法のザクロ』タルムードより

にほんブログ村 《魔法のザクロ》 あるところに 仲良しの 三人の兄弟がいた。 兄弟はそれぞれ 成人に達したので、 10年間 各地で修業することにした。 一人は東に、 一人は西に、 一人は南に 旅立った。 兄弟たちは 旅立ちの前に 誓い合った。 また10年…