ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.141 『金の冠をかぶった雀』タルムードより

 

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《金の冠をかぶった雀》

 

 

 

 ソロモン王は

 ユダヤ

 最も有名な王である。

 賢者の王は

 鷲の背に乗って

 空を飛び、

 国内の隅々まで

 観察して回ったと

 言われている。

 

 ある日

 ソロモン王が

 鷲の背に乗って

 エルサレムから

 はるか彼方の国を

 目指して

 飛んでいた時、

 たまたま

 体調が悪くて、

 鷲から落ちそうになった。

 それを見ていた

 雀たちが

 何百羽と寄ってきて、

 ソロモン王が

 鷲の背中から

 落ちないように

 支えた。

 

 これに感謝した

 ソロモン王は

 雀たちに

「お前たち雀に

 何でも欲しいものを

 あげよう」

 と言った。

 雀たちは

 巣に戻り

 何をもらうか

 大議論した。

 しかし

 それぞれ

 勝手なことを言って

 なかなか一つに

 まとまらない。

 

「いつでも

 身を隠しておける

 葡萄畑」

 

「いつでも

 水が飲める

 池」

 

「いつでも

 食べ物に困らないように

 野原に食べ物を

 まいてもらう」

 

 という意見もあった。

 そんな中で

 ある雀が

 

「ソロモン王と

 同じような

 金の冠をかぶって

 飛んだら

 さぞかし誇らしく

 格好良いだろう」

 

 と言ったところ

 雀たち全員が

「そうだ、そうだ」

 と賛成し

 意見がまとまった。

 

 雀の代表が

 ソロモン王のところに行き、

「王様と同じ

 金の冠を

 雀全員に

 ください。

 それが

 私たちの願いです」

 と申し出た。

 それを聞いた

 ソロモン王は

「それは

 あまり良い考えでは

 ないな。

 もう一度

 考え直してきては

 どうだ」

 と助言したが

 雀たちは

「ぜひ

 王冠をください」

 と繰り返した。

「それほど言うなら

 仕方ない」

 とソロモン王は

 雀たちの願いを

 叶えた。

 

 金の冠をかぶった

 イスラエルの雀たちは

 嬉々として

 大空を飛び回った。

 今まで

 猟師たちは

 雀などに

 目もくれていなかったが

 金の冠を

 かぶっているために

 全国で雀が

 狩られるようになった。

 仲間たちは

 みんな

 撃ち殺され

 イスラエルの雀は

 とうとう

 五羽になってしまった。

 

 最後の五羽は

 ソロモン王のところに

 命からがら

 駆けつけ

「私たちが

 間違っていました。

 金の冠は

 もう要りません」

 と言った。

 雀からは

 金の冠が取り外され

 少しずつ

 雀たちは

 平和を取り戻し、

 何年かのうちに

 また元の数に

 戻ったということだ。

 

 

・財産を見せびらかすと

 身を滅ぼす。

 安全に目立たず

 少しずつ。

 

・弱者は

 金持ちのように

 振舞ってはいけない。

 弱者が

 金持ちのように

 振舞うと

 強者に狙われる。

 

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