ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ切り抜きノート《金融の暴走》『グローバル恐慌』より

 

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

 

《金融の暴走》

  『グローバル恐慌』より

 

 

 

・金融は

 何故

 暴走したのか。

 

 答えは簡単だ。

 金融が

 一人歩きし始めたからである。

 

 かつて、

 金融には

 二人三脚の

 パートナーがいた。

 その名は

 実体経済

 すなわち

 モノの世界だ。

 

 カネが

 モノと

 たもとをわかって

 別行動するように

 なってしまったところから、

 状況が

 おかしくなった。

 

「メイン・ストリートの

 繁栄なくして、

 ウォール・ストリート

 繁栄なし」

 

 第44代アメリカ大統領

 バラク・オバマ氏が

 そう言った。

 大統領選挙の

 選挙結果を受けて、

 勝利宣言演説を行った

 2008年11月4日の

 言葉である。

 

 ウォール・ストリートは、

 言うまでもなく

 ニューヨークの

 金融街である。

 それに対して、

 メイン・ストリートは

 産業の代名詞として

 使われる言い方だ。

 

 産業の低迷を尻目に、

 金融だけが

 繁栄を謳歌することは

 あり得ない。

 それを

 今回の事態が

 我々に教えてくれた。

 それが

 オバマ氏の認識だ。

 

 この認識は

 全く正しい。

 

 モノづくりと

 カネ回しは、

 やはり

 二人三脚が

 基本である。

 両者は

 息の合った

 夫婦でなければ

 ならない。

 

 ところが、

 金融の

 自由化・工学化・IT化・グローバル化

 進む中で、

 この夫婦は

 離婚状態に陥った。

 モノとカネとの

 ディカップリングである。

 ディカップリングとは、

 すなわち、

 カップリング

 =結合関係の解消を

 意味する言葉だ。

 要は

 カップル解消、

 まさに

 離婚である。

 

 ちなみに

 ディカップリング

 という言葉は、

 通常、

「日本経済のディカップリング」

 という風な使い方をする。

 かつては、

 アメリカ経済が

 くしゃみをすれば

 日本経済が

 風邪を引いていた。

 だが、

 いまや、

 そうではなくなった。

 中国をはじめとする

 新興国が出現したおかげで、

 日本はもとより、

 誰も

 アメリカが

 くしゃみをした程度では

 風邪を引かなくなった。

 世界は

 アメリカ経済との

 連動関係と決別した。

――そのような意味合いで、

 このディカップリング

 という言葉が

 すっかり

 流行り言葉となった。

 筆者は

 この発想に

 異論がある。

 グローバル時代においては、

 むしろ

 全ての国々が

 全ての国々と

 カップリング、

 すなわち

 連動している。

 だからこそ、

 グローバル時代である。

 そう思うのだが、

 その論議はさておき、

 ディカップリングを

 話題にするなら、

 今、

 最も問題視すべきは

 モノとカネとの

 関係だ。

 

 モノという

 重石を欠いた

 カネは、

 ひたすら

 欲望に駆られて

 疾走し始めた。

 やがて

 疾走は

 暴走に転化し、

 その果てに

 恐慌がやってきた。

 

 モノとカネの

 決別をもたらした

 流れの源流は

 どこにあるのか。

 それを解明しないと、

 現状の真相は

 見えてこないし、

 これから

 どうなるかについての

 展望も開けない。

 金融暴走のカラクリを

 謎解きすることも、

 本書の大きなテーマである。

 

PVアクセスランキング にほんブログ村

 

 

 

オリジナルウォッチを作ろう マイクリエーション