ひーぶろぐ。

読書していたときに心に触れた言葉を残しています。

ひょっぽこ読書記録No.128 『マンガでわかる色のおもしろ心理学』ポーポー・ポロダクション サイエンス・アイ新書 ソフトバンククリエイティブ ー抜粋20箇所

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『マンガでわかる

 色のおもしろ心理学』

   ポーポー・ポロダクション

    サイエンス・アイ新書

     ソフトバンククリエイティブ

 

 

 

・色には

 不思議な力があり、

 人の感覚に

 大きな影響を

 与える。

 

 例えば、

 色には

 人の時間感覚を

 狂わす力がある。

 人は

 赤い色を見ていると

 時間を

 実際の時間よりも

 長く感じ、

 青い色を見ていると

 短く感じるのだ。

 

 ある2人に

 協力してもらい、

 1人を

 ピンクの壁紙と

 深紅の絨毯が敷かれた

 赤い部屋に

 入ってもらう。

 そして

 もう1人に

 ブルーの壁紙と

 水色の絨毯が貼られた

 青い部屋に入ってもらい、

 時計を持たずに

 1時間経ったら

 出てきてほしい

 とお願いする。

 すると、

 赤い部屋に入った人は

 40~50分ぐらいで

 出てくるが、

 青い部屋にいる人は

 70~80分は

 出てこない。

「それは

 赤い部屋が

 趣味の悪い

 セレブの部屋みたいで、

 居心地が悪かったからさ」

 まあ、

 確かに

 それも

 あるだろう。

 しかし

 それだけではない。

 人の時間感覚は、

 部屋の色によって

 狂わされてしまうのだ。

 

 

・色には

 重さがある。

 といっても、

 色自体に

 重さがあるわけではない。

 色には、

 重く感じさせる色と

 軽く感じさせる色が

 存在する。

 たとえば、

 同じ重さの箱でも

 白い箱と黄色い箱では、

 どちらを

 重く感じるだろうか。

 答えは、

 白い箱より

 黄色い箱のほうが

 重く感じる。

 そして

 黄色い箱と青い箱では

 青い箱のほうを

 重く感じ、

 青い箱と黒い箱では

 黒い箱のほうを

 重く感じるのだ。

 では、

 具体的な

 重さの違いは

 どれほど

 あるだろう。

 色と重さの差を

 検証した

 ある実験では、

 黒い箱は

 白い箱と比較して、

 なんと

 1.8倍も

 重く感じたという。

 さらに

 同じ色でも

 明度(色の明るさ)の

 低い色は、

 明度の高い色より

 重く感じる。

 つまり、

 ピンクより

 赤のほうを

 重く感じるのだ。

 また、

 彩度(色の鮮やかさ)の

 低い色は、

 彩度の高い色よりも

 重く感じる。

 同じ赤系でも

 赤より

 マルーン(栗色)のほうを

 重く感じる

 というわけだ。

 

 

・暖色と寒色の

 温度差を

 活用すれば、

 心理的

 温度コントロール

 可能となり、

 冷暖房機の使用を

 控えることが

 できる。

 夏場は

 白いレースのカーテンに

 寒色系のカーテンを

 重ねて、

 部屋のインテリアを

 寒色系にする。

 そして

 冬場は

 カーテンを

 暖色系に替え、

 暖色のカーペットや

 ソファーに暖色のカバーを

 かけるなどで

 体感温度

 上げれば良いのだ。

 暖色のほうが

 寒色よりも

 効果が出やすい

 傾向があるので、

 寒がりの人は

 暖色のインテリアを

 お勧めしたい。

 ある実験では、

 寒色と暖色の

 部屋では

 体感温度

 2~3度違う

 という

 結果が出た。

 食堂や工場が寒いと

 顧客や従業員から

 苦情を受け、

 内装の壁色を

 暖かい色にしたところ

 苦情がなくなった

 という例もある。

 色でコントロールする

 温度調整は、

 地球に優しい

 エコロジー

 冷暖房なのだ。

 

 

・膨張色と収縮色という

 言葉を

 聞いたことが

 あるだろう。

 赤や橙、黄色のような

 暖色系の色は、

 実際のものよりも

 大きく見える色。

 青や青緑のような

 寒色系の色は、

 小さく見える色である。

 この大きさは

 色相だけでなく、

 明度が

 鍵を握っており、

 赤でも

 ピンクのような

 明度の高い色は、

 膨張色として

 より大きく

 見える。

 逆に

 収縮色では、

 寒色の中でも

 明度の低い色。

 紺のように

 明度の低い色が

 小さく見える

 収縮色である。

 明度のない黒も

 収縮色の代表格。

 冬場になると

 黒いストッキングを

 履いている女性を見て、

「あの人は

 意外と

 足が

 細かったのね」

 と思ったら、

 それは

 色彩のマジックに

 魅せられた証拠である。

 色彩心理を

 見事に

 活用した例

 といえよう。

 

 

・膨張色と収縮色が

 大きく見えたり、

 小さく見えたりする

 色ならば、

 色には同様に

 飛び出して見える進出色と、

 うしろに下がって見える後退色と

 呼ばれる色の

 グループがある。

 進出色は

 赤や橙、黄などの暖色で、

 高彩度の色。

 後退色は

 青や青紫などの寒色系で、

 低彩度の色である。

 この進出色と後退色は、

 様々な分野で

 活用されている。

 看板に

 赤や橙、黄などの色が

 好んで使われるのは、

 目立つ色である

 ということと同時に、

 進出色を使うことで

 遠くからも

 飛び出して見せる

 狙いがあるからだ。

 同じ場所にある

 赤い看板と青い看板では、

 赤い看板が

 近くにあるように

 見える。

 商品の紹介をする

 チラシなども

 この進出色を

 うまく使って、

 商品を

 アピールしているのだ。

 チラシ掲載期間や価格は

 黄色か赤を使って、

 大きく

 そして

 飛び出して見せる

 工夫をする。

 安い金額が

 目に飛び込んでくるので、

 いつまでも

 目に残るインパクトが

 あるわけだ。

 また

 工場では、

 作業を効率化するために

 様々な研究がされている。

 壁を暖色、寒色に

 塗り替えて

 温度調整を図り、

 進出色や後退色を使って

 作業者に

 圧迫感を与えないような

 配慮がされているのだ。

 これは

 明るい色調を使って

 広く見せ、

 混雑感を与えない

 作業場は

 作業効率が上がると

 いわれているためである。

 

 

・子供は、

 形を認知するより先に

 色を認知する。

 赤い丸い形をしたものと

 同じものを取る

 という実験を行うと、

 子供は

 緑の丸い形をしたものでなく、

 赤い四角を選ぶ

 傾向がある。

 この傾向は

 年齢を重ねるごとに

 変化し、

 小学生の高学年になると、

 多くの子供が

 色よりも形を同一だと

 認知するようになる。

 子供にとって

 色は、

 形より

 重要な意味を

 持っているのだ。

 だから

 子供には

 鮮やかな色を

 たくさん見せ、

 鮮やかな服を

 着せてあげたい。

 また、

 子供たちが

 多くの時間を過ごす

 子供部屋や、教室の壁の色は

 重要である。

 子供の

 集中力を高めたいなら、

 寒色系の部屋を

 勧めたい。

 青は

 求心力を高める色、

 集中力がつく色なので、

 勉強をするには

 優れた効果を表す。

 壁の色など

 全体的に

 青にすると

 寒々しくなるので、

 カーテンやカーペットなどに

 とどめ、

 全体量は

 抑え気味にしたい。

 壁は

 ベージュ系などの

 落ち着いた色も良い。

 リラックス効果が

 期待できるので、

 子供たちの

 自由な発想を

 促進する。

 また、

 壁は

 単色よりも

 幾何学的な柄や

 抽象的な柄が

 あるほうが良い。

 子供たちの想像力が

 豊かになる。

 著者も

 子供時代には、

 自分の部屋にあった

 不思議な柄を

 いつも見て、

 いろいろなものを

 想像していた。

 また、

 暖色の壁も

 使い方によっては

 悪くない。

 あるドイツ人研究家の

 報告によれば、

 小学校の壁の色を

 橙にしたところ、

 子供たちが

 仲良くなる言動が

 増えたという。

 木調の机は、

 子供の情操教育に

 役立つ。

 美しいものを美しく、

 楽しいものを楽しく

 素直に表現でき、

 感情を豊かに

 表現できるように

 なるのだ。

 照明は

 蛍光灯よりも

 白熱灯のほうが良い。

 蛍光灯は

 子供を無気力にする

 傾向があるようだ。

 

 

・色彩心理は

 犯罪を

 防止、抑制する手法としても

 注目を集めている。

 たとえば

 アメリカの

 カリフォルニア州にある

 サンタクララ郡

 刑務所では、

 無機質な壁の色から

 淡くて優しいピンクに

 塗り替えたところ、

 囚人同士の

 喧嘩や暴動発生率が

 下がったという。

 淡いピンクは、

 人を

 優しい気持ちにし、

 緊張を和らげる

 効果があるのだ。

 この場合、

 あまり赤みを強くしない

 ピンクを使うことが

 ポイント。

 赤みが強くなると、

 成人男性の感情を

 興奮させてしまう

 効果があるので

 逆効果となる。

 

 

・企業の

 ビジュアルイメージの中で、

 コーポレートカラーが

 果たす役割は

 大きい。

 色は形よりも

 簡単に

 人に記憶される。

 一瞬、

 チラシを見て、

 あとで

 その店のロゴマーク

 思い出せなくても、

 緑だったとか、

 オレンジだったとか、

 ロゴの色を思い出すことは

 容易だ。

 色は

 相手の印象に

 残りやすく、

 また、

 相手に

 間所を伝えやすい

 性質がある。

 また、

 製品や商品パッケージの

 色にも

 企業は

 力を入れている。

 消費者の目を引く

 デザイン、カラーリングであれば、

 商品を吟味することなく、

 第一印象で買う

ジャケ買い

 といわれる

 購買心理を

 促進させるからだ。

 企業は、

 人間の

 その心理を

 よく知っている。

 たとえば

 パソコンの

 セキュリティ対策ソフトの色は、

 危険を警告する

 黄色や赤が中心。

 これは、

 見ただけで

 買わなくてはいけない

 と思わせる心理が

 働いてしまうからだ。

 

 

・コーポレートカラーを

 青にする企業は多い。

 これは

 どうしてだろうか。

 青は

 誠実、安定の象徴。

 先進性を表す色でもあり、

 企業が打ち出す

 良質なイメージに

 向いている。

 明るい青を使う限り、

 負のイメージは

 ほとんどない。

 そして

 青は

 多くの人に好まれる色である。

 世界的に見た場合、

 唯一のカラー

 といってよいほど、

 どの国でも

 好感度の上位に入る色だ。

 世界を

 視野に入れている

 企業が

 注目の色なのである。

 

 

・企業のカラーは、

 経営者の好みではなく、

 どんなイメージを

 発信するかが

 ポイント。

 何を消費者に

 伝えるのかを

 考える。

 伝えたいイメージは

 シンプルなものが良い。

 つまり、

 凝りすぎても

 いけない。

 

 

・多くの人々が

 集まるような場所では、

 天井を除く

 壁に

 白い色や

 白に限りなく近い色は

 使わないほうが良い。

 白い色を

 長時間

 見ていると

 目に負担がかかり、

 スキー場で

 体験する

 雪目のような現象を

 生じさせてしまうからだ。

 作業空間は

 寒色系が

 好ましい。

 時間を短く

 感じる色なので、

 単純作業に

 向いている。

 寒色を使えば、

 後退色なので

 作業空間から

 威圧感をなくすなどの

 効果も期待できる。

 一方で

 休憩室には

 暖色系の色が

 望ましい。

 ゆっくりとくつろげる

 優しい色も良い。

 どちらの壁も、

 単調な配色と

 ならないように

 したいところだ。

 

 

・白い服の印象は

 男女で

 大きく異なる。

 男性にとって

 白は、

 Yシャツに

 代表されるように

 洋服では

 標準色になる。

 本来、

 白は

 色を引き立てる

 効果があるが、

 習慣のように

 使っていると、

 特に

 印象を持たなくなる。

 男性にとって

 白は

 普通の色、

 可もなく

 不可もない。

 ところが

 女性にとって

 白は、

 少し特別な存在であろう。

 最初のデートなどに、

 美しいと思っている

 白い服を

 基調にするのは、

 心理的にも

 よくわかる。

 ところが

 白は

「しらじらしい」

 という

 言葉があるように、

 冷たい印象を

 受けるものなのだ。

 初めてのデートなどで

 好きな人と

 最初に会う場合、

 白い服は

 緊張感を増し、

 うまく話せないと

 冷たく思われてしまう。

 おとなしく思われたり、

 マイナスの効果が

 強く出てしまう

 特徴もある。

 だから、

 最初に人と会う時、

 特にデートなどの場合は、

 話せないかわりに

 自分のイメージを

 象徴するカラーの

 服を着ていったほうが良い。

 色は

 饒舌に

 あなたの印象を

 語ってくれるだろう。

 

 

・赤には、

 人間の

 運動能力や闘争心を

 高める効果が

 あるようだ。

 イギリスの

 ダーラム大学の

 研究結果によると、

 ボクシングや

 テコンドー、

 レスリングなどの

 競技で

 赤と青の競技服と

 勝率の統計を取ったところ、

 明らかに

 赤が勝つ傾向がある

 と発表した。

 実力が同じなら

 赤い服を着ていると

 勝率が上がる。

 赤は

 膨張色でもあり、

 威圧感を与えて、

 相手の闘争心を

 下げる効果もあると

 考えられる。

 

 

・炎や力の象徴ともされる

 赤だが、

 男性の色ではなく、

 女性の色として

 一般的に使われている。

 男性は青か黒であり、

 女性は赤。

 本来の

 力強いイメージから

 考えれば、

 赤が

 男性の色になっても良い。

 これは何故か。

 古くは

 西欧文化の慣習に、

 男女の色分けが見られる。

 ただ、

 当時から

 赤は

 女性の色かといえば

 そうでもない。

 ヨーロッパでは

 青は

 マリアの属性色とされ、

 美しい女性の

 象徴でもある。

 これは推測だが、

 現代では

 子供のころから

 便宜的に、

 男性は青か黒、

 女性は赤

 という環境に

 さらされる。

 日本人なら

 ランドセルや

 トイレのマークなど

 あらゆる場面で

 登場する。

 親からも

 男の子は

 青と青いものを

 与えられる。

 その結果、

 赤は

 女性の色という

 固定概念が、

 必要以上に

 できあがってしまうのでは

 ないだろうか。

 現に

 赤を

 男性の色として

 使っても

 違和感はない。

 変な話だが、

 戦隊ヒーローものの

 男性リーダーは赤。

 赤いフェラーリは、

 ワイルドな男に

 よく似合う。

 赤は男性の色、

 青は女性の色にも

 なりえるのでは

 ないだろうか。

 マークとして

 男女を色で分けるのは

 便利であるが、

 固定観念

 作ってしまうのは

 あまり好ましくない。

 

 

・白いヒゲを蓄え、

 白い縁取りの

 真っ赤な服を着た

 サンタクロースは、

 クリスマスに

 なくてはならない

 キャラクターだ。

 このサンタクロースの

 原形になったのは

 聖ニコラスという

 聖人で、

 12月に

 子供たちに

 プレゼントを

 配っていた

 といわれている。

 その後、

 サンタクロースは

 彼をモデルに

 生まれたようだが、

 サンタクロースの服装に、

 統一性はなかった。

 資料によると

 青い服を着た

 サンタクロースもいた。

 そして

 1931年、

 コカ・コーラ社が

 宣伝に用いるために、

 この聖ニコラスの司祭服を

 ベースに、

 自社のイメージカラーを重ねて

 赤い服を着せたものが、

 サンタクロースのイメージとして

 広まったとされている。

 夢のある物語の中に、

 プロモーションという

 大人の世界の

 香りが少々。

 子供には

 内緒にしておきたい。

 

 

・ピンクは

 内分泌系を活発化し、

 若返りを促進させる

 効果がある。

 精神的にも

 肌のつやなど

 肉体的にも

 若々しくなる。

 ピンクの

 シャツや下着を着けて、

 明度の高いピンクを

 取り入れた部屋で

 生活するだけで良い。

 また、

 白系の部屋も

 美人をつくる

 といわれている。

 淡いピンクや白色は、

 女性の身体的活動を

 促す。

 適度な運動が加われば

 さらに美しくなる。

 

 

・青は

 世界的に見て、

 最も好まれる色である。

 幸せを運ぶ

「青い鳥」や

ヘブンリーブルー」などの

 言葉があり、

 平和や幸福の象徴として

 使われることが多い。

 イギリスでは

 名門のことを

 ブルーブラッドと表現し、

 王室や王家の女性は

「ロイヤルブルー」

 と呼ばれる

 深いブルーの衣裳を

 着こなす。

 キリスト教では

 マリアを象徴する

 色でもあり、

 日本には

「青春」

 という言葉がある。

 青には

 良質なイメージが多い。

 

 

・青は

 人の精神状態を

 穏やかにする。

 青は

 血圧を下げ、

 呼吸をゆるやかにし、

 筋肉を弛緩させる

 働きがある。

 不安な状態を

 軽減してくれるのだ。

 また

 淡い青色は

 気持ちを

 落ち着かせてくれるし、

 疲れを

 軽減してくれる

 効果もある。

 さらに、

 深い青は

 気持ちを

 鎮静させる効果もある。

 

 

ピカソは、

 作風が

 大きく変化した

 画家として

 有名である。

 彼には、

 描く絵が

 青く暗い色調に

 包まれていた

「青の時代」

 と呼ばれる

 年代がある。

 友人の自殺に

 ショックを受け、

 パリの

 貧しい生活の中で、

 彼は

 暗い青に包まれた

 絵を描いた。

 この時代に描かれた

 自画像は、

 まるで

 亡霊のような

 顔をしている。

 灰色がかり

 錆びたような

 青の中に、

 頬がこけた

 生命力のない顔が

 浮かび上がる。

 彼は、

 自分を支配する

 陰鬱な空気を

 暗い青で

 表現したのではないか。

 ピカソ

 その後、

 恋人を得て

 軽い色調に転じた

「バラ色の時代」

 に入り、

 その後

 有名な

キュビズム

 へと向かう。

 そして

 晩年、

 彼は

 大胆で

 カラフルな絵を

 描いている。

 彼が

 この画風に

 辿り着いたのは、

 パリでの

 暗いブルーに包まれた

 混沌とした

 時代があったからこそ

 ではないか。

 そう、

 青は

「未来」を表す色でも

 あるのだ。

 

 

・色には、

 お互いの色を

 引き立てる

 補色と呼ばれる

 関係がある。

 色相環の反対側の色で、

 赤に対して青緑、

 紫に対して黄緑が

 そうだ。

 これを

 補色の中でも

 物理補色

(混色補色)

 と呼ぶ。

 両方の色を混ぜると

 無彩色になる。

 この補色は

 様々な分野で

 見ることができる。

 たとえば、

 マグロと大葉。

 赤いマグロと

 緑の大葉は

 補色関係といえる。

 大葉の緑が

 マグロの赤身を

 引き立て、

 より鮮やかに

 見えるのだ。

 チラシや広告などでも

 この補色関係を

 うまく使って

 文字を

 浮かび上がらせたり、

 商品を

 引き立てたりしている。

 ただ、

 この補色は

 必ずしも

 相手を

 引き立たせるとは

 限らない。

 使い方によっては、

 色が主張し合って

 目がチカチカする

 ハレーション現象を

 起こすこともあるので、

 注意が必要だ。

 

 存在する2色を

 比較する補色する以外にも、

 ある色を

 じっと見つめていて

 目をそらすと

 色の残像が

 現れる。

 これを

 心理補色

(残像補色)

 と呼ぶ。

 色彩学者の

 ルイス・チェスキンは、

 著作の中で

 おもしろい

 心理補色の例を

 紹介している。

 ある精肉店

 店内の壁を

 明るいクリーム色に

 塗り替えたところ、

 クリーム色の壁を

 見た後に現れる

 青紫の残像の影響で

 肉の鮮度が

 悪く見え、

 売り上げ不振に

 なってしまった

 というのだ。

 同じ現象は、

 精肉店以外にも

 起こりえる。

 ちょっと

 厄介な例を1つ

 紹介しよう。

 たとえば

 手術室は、

 赤い血を見た時に

 現れる

 緑や青緑の残像を

 緩和しようと、

 緑色の

 床や術衣を

 使うようになった。

 ところが

 今度は、

 緑の

 床や術衣の

 心理補色が出現して

 手術を

 やりにくくして

 しまったのだ。

 このため

 今では

 自然な色の

 壁や術衣に

 なってきている。

 実に難しい

 色彩の効果である。

 

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